2026-03-26 コメント投稿する ▼
熊本・木村知事が国に住民説明会を重ねて要求 健軍駐屯地への長射程ミサイル配備「説明なし」に批判高まる
熊本県の木村敬知事は2026年3月26日の記者会見で、3月31日に陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本市東区)への配備が予定されている長射程ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型」について、国が一般住民を対象とした展示会・説明会を開くよう改めて強く求めました。
知事「配備後でも構わない」 繰り返す説明要求
木村知事はこの日の会見で、「小泉進次郎防衛相が記者会見で『検討する』と言った以上、やっていただけると思っている。配備後でも構わない」と述べ、住民への説明を国に果たすよう繰り返し求めました。大西一史熊本市長も「住民の安全を守れるかどうかについて、知事・市長も責任を負っている。丁寧な説明を今後も続けていただきたい」と重ねて要請していました。
「市内の住宅密集地にこんな武器が置かれるのに、住民への説明が後回しにされている。これではどんな危険があるのかわからない」
国内初の長射程ミサイル配備を巡っては、搬入前から手続きの不透明さが問題視されてきました。防衛省九州防衛局は2026年3月9日の未明に発射機などを駐屯地へ搬入しましたが、熊本県や熊本市への事前連絡がなく、知事・市長が「報道を通じて知った」という事態が発生しました。小泉防衛相は「搬入時期については部隊運用の保全や輸送の安全を確保する観点から公表できない性質のもの」と説明しましたが、地元自治体からは強い不満の声が上がりました。
「一般住民向け」にとどめた限定展示会の問題点
この対応として防衛省は2026年3月17日、駐屯地内で装備品の展示会を実施しました。ただしこの展示会の対象は木村知事、大西市長、県・市の議員、地元の校区自治協議会長ら約100人に限られており、一般住民は参加できませんでした。木村知事は展示後、「防衛力を高めるため既存のミサイルを更新するものだという説明を受けた」としながらも、改めて一般住民向けの説明会開催を要望しています。
「関係者だけに見せて終わりというのは理解できない。普通の住民が安全かどうか判断できる情報を正面から出してほしい」
今回配備される「12式地対艦誘導弾能力向上型」は、射程約1000キロの国産長射程ミサイルで、中国沿岸部の基地や上海などを射程に収めます。2022年末の安保3文書策定で保有が決定された「反撃能力(敵基地攻撃能力)」を持つ装備として、国内で初めて実戦配備に入ります。台湾有事を念頭に中国への抑止力を高める狙いがあるとされており、日本の安全保障政策の「専守防衛」からの大きな転換点と位置づけられています。
住民団体「反対」 説明ないまま配備に強い批判
こうした状況の中、2026年3月26日には配備に反対する複数の市民団体が熊本市に対し、国に説明会の開催を求めるよう要望する書面を提出しました。団体は「住民が国に直接質問できる説明会が必要だ」と訴えています。また2026年2月23日には全国から約1200人が健軍駐屯地を「人間の輪」で囲む抗議行動を行うなど、反発は広がりをみせています。
「住宅地の真ん中にミサイルを置いて、住民への説明会も開かないというのは行政の責任放棄だと思う」
健軍駐屯地の半径2キロ圏内には市民病院・保育施設・小中高校・大学など教育・医療施設が57か所あります。識者の間では「配備拠点が報復攻撃の標的になるリスクがある」との懸念と「有事には部隊が駐屯地を離れるため標的になる可能性は低い」との意見が対立しています。防衛省は引き続き熊本県・熊本市と連携しながら地域住民への丁寧な説明を検討するとしていますが、配備は予定通り2026年3月31日に実施される見込みで、一般向け説明会の時期はいまだ未定のままです。
「憲法改正も賛成だし抑止力強化も必要だと思う。だからこそ、なぜこの場所に置くのか、住民が安全かどうか、ちゃんと説明すべきだ」
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まとめ
- 熊本県の木村敬知事が2026年3月26日、国に一般住民向け説明会の開催を重ねて要求
- 長射程ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型」は3月31日に健軍駐屯地へ国内初配備予定
- 3月9日未明に搬入されたが熊本県・市への事前連絡なく、知事・市長は「報道で知った」と批判
- 3月17日の装備品展示会は約100人の関係者限定で行われ、一般住民は参加できず
- 駐屯地半径2キロ圏内に病院・学校など57か所が密集し、住民から安全性への懸念が出ている
- 複数の市民団体が熊本市に対し説明会開催を国に求めるよう要望書を提出