2025-06-03 コメント投稿する ▼
米価下落に農家が悲鳴 「時給10円」の現実に紙議員が支援強化を要求
米価下落に悲鳴 農家を守る制度設計を急げ
参議院の農林水産委員会で6月3日、日本共産党の紙智子議員が、米価の急落に伴う農家の経営不安を強く訴えた。紙氏は、政府が放出した備蓄米の価格が「5キロあたり約2000円」と報じられていることについて、「この価格が市場の基準として一人歩きすれば、農家は赤字に転落する」と警鐘を鳴らした。
生産者の苦境を無視した価格設定
紙議員は、実際の農業経営の現場では、肥料や燃料の価格が高止まりするなかで、米価の下落が直撃していると指摘。しかも、政府の放出価格が“安さの目安”のように扱われれば、生産者の労働や投資が正当に評価されないと訴えた。
「5キロ2000円が当たり前になったら、農家はやっていけない」
とする農業関係者の声を紹介しつつ、紙氏は「この価格水準では、農家が安心して増産に踏み切ることはできない。政府はその責任を果たすべきだ」と強く求めた。
“時給10円”の現実 農業の持続可能性に赤信号
紙議員は、過去の調査結果をもとに「2021年の米農家の時給はわずか10円だった」と明かし、これまでの低米価がどれほど生産者の自己犠牲の上に成り立っていたかを浮き彫りにした。
さらに、現在の収入補填制度についても、「対象が認定農業者に限られているため、すべての生産者を守る仕組みにはなっていない」と問題点を挙げた。
「収入が下がっても経営を続けられる仕組みが必要だ。価格が下がったら終わり、では続かない」
とし、農家の生活と農業の継続性を担保するセーフティーネットの強化を求めた。
政府の姿勢に不満 支援の中身が見えない
これに対し、小泉進次郎農水相は「田んぼの集約化や効率化を進めることで生産コストを下げていく」と述べるにとどまり、具体的な支援策には言及しなかった。紙氏はこうした政府の抽象的な答弁に対して、
「議論ではなく、具体的な支援を今すぐ示すべき」
と反発し、農家が安心して作付けを決断できる環境づくりを訴えた。
ネット上の反応
「米作っても赤字じゃ農家やめたくなるの当たり前」
「収入補填の制度が穴だらけ。農業を国が守る意思を感じない」
「備蓄米を安く出すなら、農家にも補償を」
「時給10円って…それでも食料を作ってくれてるなんて頭が下がる」
「支援の話になると、政府は途端に口ごもるよな」
* 紙智子議員が米価下落と農家の経営悪化を国会で追及。
* 備蓄米の安価販売が「価格の基準」化する懸念を示す。
* 2021年の米農家の時給は「10円」、労働に見合わない現実。
* 現行の収入補填制度では多くの農家が対象外で限界がある。
* 小泉農水相の答弁は抽象的で、農家からは不安の声が続出。