2025-06-20 コメント投稿する ▼
鈴木宗男氏が議員辞職 自民比例から出馬へ 実刑経験者の“異例の復帰”に疑問の声も
鈴木宗男氏が参院本会議で辞職 自民党比例で出馬の見通し
6月20日、無所属の鈴木宗男参議院議員(77)が辞職し、同日夕方の参議院本会議で正式に認められた。鈴木氏は来月実施見込みの参議院選挙で、自民党の比例代表候補として出馬する意向とみられている。
鈴木氏は1983年に衆議院議員として初当選。以後、北海道・沖縄開発庁長官や内閣官房副長官などを歴任し、自民党内では「北方領土問題に通じた実務家」として一定の評価を得てきた。しかし2002年、あっせん収賄や政治資金規正法違反などの罪で起訴され、懲役1年6カ月・執行猶予5年の実刑判決が確定。議員失職となった。
「実刑くらった人がまた戻ってくるの?本気で言ってる?」
維新から無所属、そして自民へ 目まぐるしい変遷
2019年の参議院選挙では日本維新の会から立候補し、9年ぶりに国政復帰を果たした。その後、ロシア擁護発言などが党の方針と合わず、2023年に離党。以降は無所属として活動を続けていた。
今回の辞職と出馬の流れは、“復党”ではなく“選挙による事実上の復帰”という極めて異例の形だ。背景には、自民党側が鈴木氏の「ロシア・北方領土外交への影響力」を見込んでいるという見方もあるが、過去の有罪歴やたび重なる政党間の“渡り歩き”に対する世論の反発は根強い。
「維新から出て、今度は自民?節操なさすぎ」
「ロシアに甘い人を比例で出すって…自民は何を考えてるのか」
問われるのは信頼回復 比例出馬の“出口戦略”に疑問も
比例代表制度は政党に投票する形式であり、候補者一人ひとりに対する監視が甘くなりがちだ。今回、自民党が鈴木氏を候補に擁立する見通しとなったことで、比例制度の運用にも疑問の声があがっている。
かつての実刑経験を抱え、かつ近年はロシア寄りの発言でも物議を醸した鈴木氏。そうした人物を国政に再び送り込もうとすることが、果たして国民の信頼につながるのか。自民党の公認判断も含め、厳しい目が向けられるのは避けられない。
「失職した過去も、ロシア寄り発言も説明なしで再出馬って、国民なめすぎ」
“土壇場の引退拒否”と見る向きも 地方で根強い支持
一方、北海道では今なお鈴木氏の支持基盤は強固で、ロシアとの交流を重視する一部の地方関係者からは「再び実務で力を発揮してほしい」と期待する声もある。また、派手なパフォーマンスを嫌い、粘り強い交渉を持ち味とするスタイルを評価する向きもある。
ただし、それはあくまでも“地域に根ざした政治家”としての評価であり、全国比例という舞台で通用するかどうかは未知数だ。比例代表での出馬は、政党に対する信任投票でもある。自民党が鈴木氏を擁立する以上、これまでの発言や政治姿勢について、しっかりと説明責任を果たす必要がある。