2025-10-29 コメント投稿する ▼
OTC類似薬の保険外しで薬代27倍 高市早苗政権の負担増方針に患者家族が悲鳴
懇談には小池晃書記局長、白川容子参院議員、赤嶺政賢、本村伸子両衆院議員が参加しました。 高市早苗首相が所信表明演説で「OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直し」を明言したことを受け、患者の間で不安が広がっています。 さらに、「OTC類似薬が保険から外されると、難病の医療費助成制度の対象外になってしまう」と訴えました。
OTC類似薬の保険外し、患者に深刻な打撃
日本共産党の国会議員団は2025年10月29日、国会内でOTC類似薬(市販薬と同等の効能を持つ処方薬)の保険適用継続を求める患者家族と懇談しました。懇談には小池晃書記局長、白川容子参院議員、赤嶺政賢、本村伸子両衆院議員が参加しました。高市早苗首相が所信表明演説で「OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直し」を明言したことを受け、患者の間で不安が広がっています。
小池氏は「保険外しが行われれば、患者の生活が立ち行かなくなる。直接声を聞きたい」と述べ、懇談の目的を説明しました。
難病患者家族の訴え 薬代が27倍に膨張
懇談に出席した大藤朋子さんは、魚鱗癬(ぎょりんせん)という難病を抱える長男・龍之助さんの治療の実情を語りました。魚鱗癬は全身の皮膚が乾燥し、硬くなってはがれ落ちる難治性疾患です。
大藤さんによると、「2024年7月から2025年6月までの薬代は保険適用で年間3万円だったが、保険が外されれば82万円(約27倍)に膨れ上がる」と説明しました。さらに、「OTC類似薬が保険から外されると、難病の医療費助成制度の対象外になってしまう」と訴えました。
「息子の肌を守るための薬が、贅沢品のように扱われるのはおかしい」
「難病患者は市販薬に頼らざるを得ない。保険を外せば生活が崩壊する」
「政府は数字の効率だけを見て、人の命を見ていない」
「保険外しで救われる命が失われるかもしれない」
「こんな政策を子どもに説明できない。親として本当に切ない」
これらの声は、保険制度の「見直し」が、単なる負担増ではなく、命の問題に直結することを浮き彫りにしています。
小池晃氏「保険診療の原則を壊す暴挙」
小池晃書記局長は、「治療に必要な薬は保険でカバーするのが当然。保険から外すのは、医療制度の根本を否定する行為だ」と強調しました。さらに、「高市政権の方針は“自助”の名のもとに、患者への公的支援を切り捨てるものだ」と批判しました。
白川容子参院議員も、「難病や慢性疾患を抱える患者にとってOTC類似薬は“命を支える薬”。一律に自己負担を増やすのは非人道的」と指摘しました。赤嶺政賢衆院議員は「国の財政再建の口実で命を削るような政策は断じて容認できない」と述べ、議会での追及を約束しました。
医療制度の本質が問われる時
OTC類似薬の保険外しは、財政合理化を目的に厚生労働省が検討している制度見直しの一環です。しかし、患者や家族の負担は極めて重く、特に難病や慢性疾患を抱える人々にとっては死活問題です。保険適用の範囲は、単なる経済問題ではなく「医療の平等性」を守る柱でもあります。
高市早苗首相が掲げる「自己負担の見直し」は、表向きは効率化ですが、実際には弱者切り捨ての側面が強いという批判が相次いでいます。今後、医療政策の方向性が問われる中で、野党側の追及が焦点になるでしょう。
日本共産党の国会議員団は、「国民皆保険制度の根幹を守るため、国会で徹底追及する」としており、署名活動の拡大と政府への要請を進める方針です。小池氏は最後に「命の値段を政治が決めてはならない。これが我々の立場だ」と述べました。