2025-05-27 コメント投稿する ▼
大阪IR建設進む中、ギャンブル依存症対策条例が否決 市民の不安にどう応えるか
大阪IRに揺れる市議会 ギャンブル依存対策条例案が否決
カジノを含む統合型リゾート(IR)の開業に向けて準備が進む大阪で、ギャンブル依存症対策を強化しようとする条例案が大阪市議会で否決された。5月27日の本会議では、自民党と公明党が共同提出した条例案に対し、大阪維新の会と共産党が反対に回り、可決には至らなかった。依存症予防に向けた具体策を盛り込んだ提案だったが、議会内では「内容が煮詰まっていない」「既存の条例で十分」との声が広がった。
教育と相談支援を柱に据えた提案
否決された条例案では、小中学校での依存症予防教育の導入や、24時間対応の相談窓口の設置といった具体的な施策が盛り込まれていた。オンラインカジノやパチンコ依存といった社会的問題に歯止めをかける目的で、自民・公明の両党が条例化を目指したが、維新の岡田妥知市議は「大阪府にはすでに依存症対策の条例がある。市で新たに作る必要性は低い」と指摘。また、共産党は「条文の整合性や財源の見通しに不安がある」とし、慎重な姿勢を崩さなかった。
IR整備と住民不安、どう向き合うか
大阪市は2030年を目標に夢洲にIRを開業する計画を進めている。カジノ施設が中心となるIRには、観光や経済効果が期待される一方で、ギャンブル依存症の増加を懸念する声も根強い。特にオンラインギャンブルの普及が深刻化する中、地域でどのように予防と支援体制を築いていくかは、行政にとって大きな課題だ。府の条例だけでカバーしきれるのか、市としても対応を強化すべきだという意見も少なくない。
市民の反応も賛否分かれる
SNSでは、今回の否決に対して様々な意見が交わされている。
「これだけギャンブル依存が問題になってるのに、条例を否決するって本末転倒では?」
「維新と共産が反対ってどういう構図?普段は水と油なのに」
「教育や相談窓口を整備しようって話に反対って、市民を守る気あるの?」
「府の条例をもっと活かせという意見も一理あるけど、それだけで十分なのか疑問」
「IRを進めるなら、依存症対策も同時に強化するのが筋だと思う」
IRに期待する声と不安の入り混じる中で、市議会がどう市民の声に応えるのか、今後の議論の進展が注目される。