2025-02-14 コメント投稿する ▼
大阪市、令和7年度予算案発表 社会保障充実で将来世代への投資強化
大阪市、令和7年度予算案発表 社会保障への重点投資
大阪市は14日、令和7年度の一般会計当初予算案を発表しました。総額は過去最大の2兆309億円となり、5年連続で増加しています。予算案では、将来世代に向けた投資として、特に社会保障関連に約6割を配分し、子育てや教育環境の充実に力を入れる方針です。しかし、福祉サービスの多様化に伴い、2年連続で収支不足になる見込みです。
歳入は増加傾向
今年度の歳入については、定額減税の終了に伴い、個人市民税や法人市民税が増加し、市税収入は過去最大の8532億円を見込んでいます。前年度比では7.5%の増加となり、好調な予算編成に寄与しています。
歳出の増加
一方で、歳出についても増加が見込まれています。障害福祉の報酬改定や就労支援施設の利用者増加に伴い、扶助費は前年度比で752億円(10.8%)の増加となる見通しです。さらに、児童手当の所得制限撤廃や第2子の保育料無償化など、福祉施策の拡充に伴う支出が増加しています。
収支不足と基金取り崩し
歳入から歳出を差し引いた結果、150億円の収支不足が見込まれており、財政調整基金を取り崩すことになります。今後の見通しでは、9年度には収支不足が41億円に改善する予想ですが、福祉サービス利用の増加により、16年度には353億円の赤字になる可能性もあります。
市債残高は減少
市の借金にあたる市債残高は、388億円減少して2兆373億円となる見通しです。特別会計を含む全会計の総額は2兆8635億円となり、過去最高だった平成16年度に比べると48.1%の減少が見込まれています。
7年度の注目事業
予算案には、将来世代への投資を強調する事業が多く盛り込まれています。主な事業は以下の通りです。
- 民間保育所の用地提供や賃借料の補助に82億9300万円
- 保育士の確保を目的とした労働環境の整備に97億300万円
- 0~2歳児向けの家事・育児支援訪問サービスに4億1000万円
- 市立中学校での部活動指導員拡充に11億1800万円
- 介護保険料低減に向けた介護予防対策に4億9400万円(うち3億円は一般会計)
- 上下水道システムの耐震化に29億8000万円
市長のコメント
横山英幸市長は、今回の予算案について「大阪の成長を加速するために意識的に取り組んでいる」と述べ、市民がその成長を実感し享受できるような流れを作りたいと語りました。