2025-11-09 コメント投稿する ▼
立花孝志NHK党党首を名誉毀損容疑で逮捕 死去した竹内英明元兵庫県議への虚偽情報拡散で兵庫県警
警察の取調べを受けているのは間違いない」などと発言したとされています。 立花容疑者の発言に対し、兵庫県警の村井紀之本部長は2025年1月20日の県議会警察常任委員会で「全くの事実無根」「明白な虚偽がSNSで拡散されているのは極めて遺憾」と異例の答弁を行い、竹内氏への捜査事実を完全に否定しました。
竹内元県議の死去と立花容疑者の虚偽発信
竹内英明氏は兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)の委員として活動していました。しかし2024年11月の県知事選期間中、SNSで「斎藤元彦知事失職の黒幕」などとする投稿が拡散され、攻撃の矛先となりました。
立花容疑者は知事選で斎藤氏を応援する目的で立候補し、竹内氏らを非難する演説を繰り返しました。特に2024年12月の大阪府泉大津市長選での街頭演説では「何も言わずに去っていった竹内県議はめっちゃやばいね。警察の取調べを受けているのは間違いない」などと発言したとされています。
SNS上での中傷が集中し、竹内氏は「うつ状態」と診断されました。同年11月に「一身上の都合」を理由に県議を辞職し、2025年1月18日夜に姫路市内の自宅書斎で意識のない状態で発見され、病院で死亡が確認されました。自殺とみられています。
しかし立花容疑者は竹内氏の死去後も虚偽情報の拡散を続けました。2025年1月19日にはYouTubeで「竹内元県議は何らかの犯罪で任意の取調べを受けていたことは間違いない。1月20日に逮捕すると県警は考えていたそうだが、それを苦に命を絶ったという情報が入っている」と配信しました。
兵庫県警本部長が異例の完全否定
立花容疑者の発言に対し、兵庫県警の村井紀之本部長は2025年1月20日の県議会警察常任委員会で「全くの事実無根」「明白な虚偽がSNSで拡散されているのは極めて遺憾」と異例の答弁を行い、竹内氏への捜査事実を完全に否定しました。
これを受けて立花容疑者は自身のYouTubeチャンネルを更新し、「兵庫県警御免なさい。竹内元県議のタイホは私の間違いでした」と題して「警察の逮捕が近づいていて、それを苦に自ら命を絶ったということについては間違いでございました」と謝罪し、投稿を削除しました。
国民の間では立花容疑者の行為に対する厳しい批判の声が上がっています。
「人が亡くなった後でもデマを流すなんて人として許せない」
「政治家がここまでひどいことをするのは信じられない」
「遺族の気持ちを考えると胸が痛む。きちんと罪を償ってほしい」
「SNSでの虚偽情報拡散は社会問題になっている。厳正に対処すべきだ」
「死者への名誉毀損で逮捕されたのは当然の結果だと思う」
遺族による刑事告訴と異例の立件
竹内氏の妻(50歳)は2025年8月、立花容疑者を名誉毀損容疑で兵庫県警に刑事告訴し、受理されていました。妻は記者会見で「立花氏が夫について言っている内容は、私は全て事実でない。間違っていると知っているので、夫の代わりに声を上げられるのは私しかいない」と述べていました。
死者に対する名誉毀損罪は通常の名誉毀損罪と異なり、事実が虚偽であることが成立要件とされています。刑法230条2項では「死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない」と規定されており、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金が科せられます。
法律専門家は今回のケースについて「死者の名誉毀損罪の典型的な事例」と指摘しています。郷原信郎弁護士は「人が亡くなった直後に原因について社会的評価をおとしめるような内容の虚偽の事実を堂々と発信するのは、遺族感情という保護法益を害する程度がもっとも大きい行為」と分析しています。
立花容疑者の過去の問題行動と今後の展開
立花容疑者をめぐっては、2025年6月にも百条委員長だった奥谷謙一県議をSNSで中傷したなどとして、名誉毀損と脅迫、威力業務妨害の疑いで兵庫県警が神戸地検に書類送検していました。奥谷氏は2024年11月に名誉毀損容疑で立花氏を告訴し、脅迫と威力業務妨害の疑いで被害届を提出していました。
立花容疑者は兵庫県知事選期間中から百条委員会メンバーに対する攻撃的な言動を繰り返していました。奥谷委員長の自宅前では「奥谷出てこい」とマイクで演説し、「あまり脅して奥谷さんが、自死しても困る」と語るなど、結果的に竹内氏の死を予見していたかのような発言も残されています。
今回の逮捕により、政治活動の名の下での虚偽情報拡散や誹謗中傷が刑事責任を問われる重要な先例となる可能性があります。特に死者への名誉毀損での政治家の立件は異例であり、SNS時代における政治家の情報発信責任が厳しく問われることになります。
SNS時代の情報発信責任と法整備の必要性
今回の事件は、SNSでの虚偽情報拡散が深刻な社会問題となっていることを浮き彫りにしました。橋下徹弁護士は「名誉毀損が成立した時の賠償金が低すぎる」と指摘し、SNSでの拡散による「言葉の暴力」に対する法的制裁の強化を主張しています。
住田裕子弁護士も「SNSは信用度が低いけれど、これだけ拡散して言葉の暴力として集中的・集団的にくるのであれば、賠償金の金額を高くするというのはありだと思う」と述べ、現行法の見直しの必要性を訴えています。
立花容疑者は逮捕について兵庫県警は「捜査上の懸念がある」として認否を明らかにしていませんが、過去の書類送検時には容疑を否認し、Xに「予定通りです。無罪を確信していますので、ご安心下さい」などと投稿していました。
今回の事件を受けて、政治家によるSNSでの情報発信のあり方や、誹謗中傷対策の法整備について、国会での議論が加速することも予想されます。竹内氏の死を無駄にしないためにも、再発防止に向けた実効性のある対策が求められています。