2025-11-04 コメント投稿する ▼
立花孝志NHK党首が伊東市長選出馬で当選目指すと方針転換
これまで「当選を目的としない」と述べていた立花氏の方針転換により、12月に予定される伊東市長選は混戦の様相を呈することが確実となりました。 田久保氏は反発して9月10日に市議会を解散しましたが、10月19日投開票の市議選では不信任決議に賛成した前市議18人が再選される結果となりました。
政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首は、静岡県伊東市の田久保真紀前市長の失職に伴う同市長選に立候補する意向を明らかにし、「しっかりと当選を目指していくことに決めた」とSNSで発信しました。これまで「当選を目的としない」と述べていた立花氏の方針転換により、12月に予定される伊東市長選は混戦の様相を呈することが確実となりました。
立花氏は11月3日深夜、X(旧ツイッター)で立候補の意向を表明し、10日にも記者会見を開く予定です。関係者によると、市長選は12月7日告示、14日投開票が有力とされています。田久保氏は失職後の動向について「支援者とよく相談しながら決めていきたい」としており、10月には出馬を示唆していました。
「立花さんが本気で市長を狙ってくるとは思わなかった。何を考えているんだろう」
「伊東市民としては、まともな候補者に当選してほしいだけなのに」
「NHK党の人が市長になったら、伊東市はどうなってしまうのか心配」
「政治的なパフォーマンスではなく、本当に市政のことを考えてほしい」
「田久保さんの問題で疲れているのに、今度は立花さんか。もううんざり」
田久保市長失職の経緯と学歴詐称問題
田久保真紀氏は2025年5月の市長選で現職を破り初当選しましたが、わずか半年足らずで失職する異例の事態となりました。問題の発端は、田久保氏が市広報誌などで「東洋大卒」と自身のプロフィルを紹介していたにもかかわらず、実際は除籍となっていたことでした。
市議会の調査特別委員会(百条委員会)は「卒業と勘違いしていた」との田久保氏の主張を虚偽と認定し、9月1日に不信任決議を全会一致で可決しました。田久保氏は反発して9月10日に市議会を解散しましたが、10月19日投開票の市議選では不信任決議に賛成した前市議18人が再選される結果となりました。
10月31日の市議会臨時会では、田久保氏に対する2度目の不信任決議案が賛成多数で可決され、地方自治法の規定により同一任期中に2度目の不信任決議を受けた田久保氏は11月1日午前0時をもって自動失職しました。採決では、田久保氏を支持した市議1人を除く19人が不信任決議に賛成しており、圧倒的多数による失職決定となりました。
立花氏の方針転換と政治的意図
これまで立花孝志氏は10月31日の記者会見で「当選を目的としないでやるんだったらやろうと思っている」と述べており、田久保氏を応援する意図もないことを明言していました。しかし、今回のSNS発信では一転して「当選を目指す」と明確に方針を転換しています。
立花氏は過去にも多くの選挙で「当選を目的としない」出馬を繰り返してきましたが、最近では2024年の兵庫県知事選で斎藤元彦氏を支援する「2馬力選挙」を展開するなど、政治的影響力の行使を目的とした選挙戦術を用いています。今回の伊東市長選への本格参戦は、地方政治への介入を強める立花氏の新たな戦略と見られます。
立花氏は過去に千葉県船橋市議会議員、東京都葛飾区議会議員、参議院議員を歴任しましたが、いずれも任期途中で辞任しており、政治家としての継続性に疑問符が付けられています。また、2024年5月にはつきまとい行為に当たるとして軽犯罪法違反容疑で書類送検されるなど、問題行動も指摘されています。
小野達也元市長の動向と保守分裂の可能性
一方、2025年5月の市長選で田久保氏に敗れた小野達也元市長(62)も立候補の意向を固めており、自民党の地元支部は保守分裂を回避するため、小野氏に候補者を一本化する方針を決定しています。
小野氏は静岡県議会議員を3期務めた後、2017年から2025年まで伊東市長を2期務めました。父の急死を乗り越えて干物製造販売会社を起業した経験を持ち、「人の意見をよく聞く」ことを信条とする政治家として知られています。5月の市長選では新しい市立図書館の建設計画が主な争点となり、田久保氏におよそ1,800票差で敗れました。
小野氏は田久保氏の学歴詐称問題について「元より私が負けてしまったことで、こういうことが起きたと思っていますので、一つの責任は感じている」と述べており、市政の正常化への強い意欲を示しています。
伊東市政への影響と今後の展望
伊東市は人口約6万5千人の観光都市で、温泉地として全国的に知られています。田久保氏の失職により、市政運営は企画部長の近持剛史氏が職務代理者として担うことになりましたが、副市長と教育長も不在という異常事態が続いています。
市職員からは「本当に疲れました」という声も聞かれており、政治的混乱の長期化が市政運営や市民生活に与える影響が懸念されています。特に観光シーズンを控えた時期での政治空白は、地域経済への悪影響も危惧されます。
12月に予定される市長選では、立花氏、田久保氏、小野氏による三つ巴の戦いとなる可能性が高く、有権者にとっては難しい選択を迫られることになります。立花氏の参戦により、本来であれば地方政治の課題に焦点を当てるべき選挙戦が、政治的パフォーマンスの舞台となることへの懸念も広がっています。
伊東市民にとっては、学歴詐称問題に端を発した政治的混乱を早期に収束させ、安定した市政運営を取り戻すことが最優先課題となっており、12月の市長選は市の将来を左右する重要な選択となることは間違いありません。