2025-08-14 コメント投稿する ▼
埼玉県で6件の建造物が登録有形文化財に 小山家住宅や星野家住宅など
埼玉県で6件が新たに登録有形文化財に
文化審議会は、埼玉県内の歴史的価値を有する6件の建造物を登録有形文化財(建造物)に指定するよう文部科学相に答申しました。今回の追加により、県内の登録有形文化財(建造物)は計224件となります。
小山家住宅主屋と土蔵
さいたま市見沼区の「小山家住宅主屋」は、明治中期に建てられた農家住宅で、市街地北東の丘陵地に位置します。二階建寄棟造平入桟瓦葺で、1階は土間と4室を配し、2階はかつて蚕室として利用。上部に和小屋を現し、伝統的な間取りを残しています。現在は地域の福祉交流施設として活用され、地域景観の核となっている点が評価されました。併せて、西方にある農具用の土蔵も登録対象となりました。
アトリエあずき倉庫
さいたま市浦和区の「アトリエあずき倉庫」は、昭和26年に建てられた旧青木製餡工場の小豆倉庫です。切妻造妻入桟瓦葺の東西棟で、外壁はモルタル仕上げ、鉢巻など蔵造風の意匠が特徴。内部には荷物搬出入用の貨車レールが残り、当時の姿を伝えています。現在はシェアアトリエとして活用されています。
星野家住宅主屋
さいたま市緑区の「星野家住宅主屋」は、昭和36年に建築され、旧浦和市出身の土屋巌が設計。平屋建切妻造平入桟瓦葺で、東側は2階建て。内部は広縁付き座敷やサンルームを備え、赤や青のアクセントが映えるモダンな意匠が特徴で、「造形の規範となっているもの」として評価されました。
その他の登録物件
このほか、文政11年(1828)建築の入間市「繁田家住宅長屋門」、昭和27年建築の羽生市「冨田家住宅離れ」も登録対象となりました。
「歴史ある建物が今も活用されているのは素晴らしい」
「文化財に登録されれば保存活動も進む」
「地域の景観や歴史を守る大切な一歩だ」
「こうした文化財は観光資源にもなる」
「後世に残す価値のある建築だと思う」
文化財登録の意義
登録有形文化財制度は、歴史的価値のある建造物を幅広く保護し、現代生活に活かすことを目的としています。今回の登録では、農家住宅から近代モダン建築、工場倉庫まで多様な時代と様式の建物が含まれており、埼玉県の歴史と文化の多様性を示しています。