2025-11-06 コメント: 1件 ▼
社民党が崖っぷち 福島瑞穂党首「離党届拒否」で新垣邦男氏と対立 比例安泰批判も噴出
副党首であり、唯一の衆議院議員である新垣邦男氏が党への離党届を提出したが、党本部はこれを受理せず「無効」として返送する方針を示しているのだ。 党規約上、離党届は所属する県連に提出しなければならないと定められており、福島氏は「手続きが正規ではない」として受理を拒否。 弁護士出身としての発信力はあるが、「安全圏からの政治家」「責任を取らないリーダー」というイメージがつきまとっている。
唯一の衆院議員・新垣氏の離党意向
社民党が重大な岐路を迎えている。副党首であり、唯一の衆議院議員である新垣邦男氏が党への離党届を提出したが、党本部はこれを受理せず「無効」として返送する方針を示しているのだ。離党理由は、沖縄での政策実現に限界を感じたためとされる。
新垣氏は11月2日、地元・沖縄で記者会見を開き、「沖縄の現場から国政に声を届けるには、新たな体制が必要だ」と説明したうえで、福島瑞穂党首に対し「自ら衆議院に鞍替えして沖縄問題に向き合ってほしい」と進言したという。しかし、党首はこれを受け入れず、党内では冷ややかな対応が続いている。
党規約上、離党届は所属する県連に提出しなければならないと定められており、福島氏は「手続きが正規ではない」として受理を拒否。党として新垣氏を慰留する構えを崩していない。このため、「党首が権力を握り続けるために離党を妨げている」との批判も出ている。
「比例のくせに」ネットで広がる怒りと失望
この対応が報じられると、ネット上では社民党への不信と福島氏への非難が一気に拡大した。
《社民党は辻元清美、石川大我、阿部知子…みんな出て行く。もう福島瑞穂の私党じゃないか》
《離党届を受け取らないとかブラック企業みたい》
《自分は比例で安泰なのに、小選挙区で戦った議員の離党を認めないのは筋が通らない》
といった辛辣なコメントが相次いでいる。
こうした批判が出る背景には、福島氏の政治スタイルに対する根強い不満がある。1998年の参院選で比例代表として初当選以来、福島氏は一貫して比例で議席を維持しており、小選挙区で直接有権者の審判を受けたことがない。弁護士出身としての発信力はあるが、「安全圏からの政治家」「責任を取らないリーダー」というイメージがつきまとっている。
政治ジャーナリストはこう指摘する。
「社民党の衆議院議席は新垣氏一人。その議員を引き止めようとするのは組織維持のためですが、手続き論で離党届を無効扱いするのは印象が悪い。しかも福島氏自身が小選挙区で挑戦せず、比例区で安泰を保っている以上、党員や支持者から“ぬるい政治家”と見られても仕方ないでしょう」
存在意義問われる社民党、維持条件ギリギリ
社民党は、前身の日本社会党時代から続く“護憲・反戦”路線を掲げてきたが、政党要件の維持すら危うい状況にある。2025年7月の参議院選では、タレントのラサール石井氏を比例で擁立し、得票率2.1%で辛うじて政党要件をクリアしたに過ぎない。
政党要件の維持には、①国会議員5人以上、または②直近の国政選挙で得票率2%以上、のいずれかを満たす必要がある。現状では、衆院議員が新垣氏ただ一人、参院議員は福島氏を含め2名程度であり、次回選挙で得票率が2%を割れば、政党としての資格を失う。
「社民党はもはや“福島瑞穂個人商店”と化している」との声もある。ラサール氏の当選も“話題づくり”の延命策と見られ、次の選挙で同様の注目候補を確保できなければ、党勢は維持できないとの見方が支配的だ。
政治ジャーナリストは総括する。
「新垣氏の離党問題は、単なる一議員の去就ではありません。社民党が“福島瑞穂という個人”のために存在するのか、それとも社会民主主義を掲げる“理念政党”として再生できるのかを問う事件です。離党届の受理拒否は、党の閉鎖性とリーダーシップの限界を象徴している」
政党としての理念と民主的運営の両立ができなければ、社民党の“最後の議席”は遠からず失われるだろう。福島氏が比例の安全圏からどこまで現実を直視できるか――今、問われている。