2025-06-20 コメント: 1件 ▼
山本太郎氏、立民に「万年野党」批判 れいわも限界露呈 理想論では現実は変わらない
「減税もせず閉会」 山本代表が国会を「茶番」と断じる
れいわ新選組の山本太郎代表が、6月22日の通常国会閉会を前に記者会見を行い、既存の野党勢力、特に立憲民主党に対して強烈な批判を展開した。
山本氏は「この国会は最初から最後まで安定した茶番だった」と一刀両断。30年以上続く不況、新型コロナの余波、そして物価高の三重苦のなかで、国民の6割が「生活が苦しい」と感じているにもかかわらず、与党も野党も「減税すら口にしなかった」と断じた。
「補助金でお茶を濁して、減税は“先送り”ばかりじゃん」
「給付金は一時しのぎ、減税こそが経済対策の王道だろ」
山本氏は、国会の本質的な役割を果たしていないと感じているようで、「閉会間際にガソリン税の暫定税率廃止を言い出すような遅さでは、国民的議論を巻き起こす機会すら奪っている」と憤った。
立憲に「万年野党第一党」批判 不信任案も出さぬ消極姿勢
特に怒りを向けたのは、野党第一党である立憲民主党に対してだった。
「政権交代を目指す意思があるならば、不信任案を提出してダブル選挙に持ち込むべきだった」と山本氏は語るが、立憲はそれすら見送った。「万年野党第一党としてぬるま湯に浸かっていたいのではないか」と痛烈に皮肉った。
「政権取る気があるのか、立憲には疑問しかない」
「不信任案も出さずに何が“最大野党”だよ…」
山本氏の言う通り、野党として政府に緊張感を与えるには「正面からぶつかる覚悟」が求められるが、立憲にはその姿勢が感じられなかったという指摘は、一定の共感を呼んでいる。
れいわの主張は共感を呼ぶが、「実現可能性」には疑問も
しかし一方で、れいわ新選組自身も「永遠の万年“弱小”野党」と揶揄される現実がある。
山本氏は「消費税廃止」や「ガソリン税ゼロ」「奨学金チャラ」「ベーシックインカム導入」など、国民受けの良い政策を次々打ち出すが、その財源や制度設計については現実味を欠いた説明が多い。
れいわが賛成したガソリン税の暫定税率廃止法案も、「財源の裏付けがない」として自民・公明与党が一貫して否決姿勢を崩さず、結果的にパフォーマンスに終始した印象は否めない。
「言ってることはスカッとするけど、どう実現するのかまでは説明が薄い」
「それでれいわは今回何をやり遂げた?毎回無茶ばかり言ってスルーされてるじゃん」
一部では、山本氏の発言や政策提案は「現実を変える意志」ではなく、「自己陶酔的な反権力アピール」に終わっているとの批判もある。
政治は対立だけでなく、実行力と妥協が必要
確かに山本氏の主張は、国民の不満を代弁している側面がある。「減税を求める声」「既得権益層に切り込め」という叫びには、広く共感する有権者も少なくない。
しかし、政策を実現するためには議席の獲得と現実的な制度設計が不可欠だ。理念だけでは立法は進まず、与党との交渉、他野党との連携、そして継続的な世論形成が求められる。
今回の会見で明らかになったのは、既存野党への不満とともに、れいわ新選組自身も「理想論だけで終わっている」という評価から脱却できていないという現実だ。
政権を本気で変えたいのであれば、「感情の言語化」だけではなく、「実行可能な戦略」に変換していく責任がある。今の政治に本当に必要なのは、怒りでも芝居でもなく、「現実を動かす知恵と手段」である。