2025-07-01 コメント投稿する ▼
玉木雄一郎代表が首相就任に意欲 「政策本位」で与野党問わず連携、生活保護の見直しにも言及
玉木雄一郎代表、政界再編も視野に「政策実現のためなら与野党問わず」
「誰と組むか」より「何を成し遂げるか」 国民民主が描く“現実路線”
首相への意欲も明言 玉木氏の“静かな野心”と現実主義
外国人政策に含みも 生活保護の在り方は「法的整理が必要」
参院選を目前に控え、国民民主党の玉木雄一郎代表が今後の政権の枠組みや外交・社会保障に関するスタンスを明らかにした。1日に行われたメディアとのインタビューで玉木氏は、「われわれは政策本位でやっていく」と語り、選挙後に与党・野党を問わず政策ごとに連携を判断する柔軟な姿勢を打ち出した。
いまや国民民主党は、政権与党にとっても“連立の鍵”を握る存在と見なされており、玉木氏自身も「首相を目指す考えは変わらない」と将来的なリーダー像をにじませた。
“実利志向”で動く国民民主 「誰と組むか」ではなく「何を実現するか」
玉木代表の発言は、政権志向を隠さない国民民主党の立場をより鮮明にしたものだ。選挙後に与党との連立に加わる可能性を問われても、「われわれは“誰と組むか”ではなく、“何を成し遂げるか”で判断する」と明言。これは野党との協調も否定せず、政策ベースでの超党派的な動きを重視するという“現実路線”だ。
実際、自民党内では衆議院での少数与党状態を解消するため、国民民主党を取り込んだ連立拡大構想が語られ始めている。一方で立憲民主党の野田佳彦代表も、野党再編や連携の相手として国民民主にラブコールを送る場面が増えている。
玉木氏は、あくまで「政策」を軸に是々非々で動く姿勢を示すことで、政治的スタンスの独立性と柔軟性の両方をアピールした形だ。
「玉木さんは風見鶏じゃない。地に足がついてる感じがする」
「誰と組むかより何をするか。これは正論だと思う」
「野党にも与党にも一線引いてて、信頼感ある」
「自民にも立民にも染まらず政策一本で勝負してほしい」
「もう“敵か味方か”の政治はやめて、実現力で判断したい」
首相への意欲は継続 「時代が呼べば、応じる覚悟」
インタビューでは、将来的な首相就任への意欲についても問われた。玉木氏は「目指す考えは変わらない」と明言しつつ、「時代の要請や政局のありようなどで決まる」と時期や方法への具体的な言及は避けた。
これは、過度な野心を前面に出さずに“機が熟せば”というスタンスを保ちつつ、自らのリーダーシップに対する自信を内包する発言とも言える。支持率の低下や党内の混乱もある中で、“静かな野心”をのぞかせた。
実際、国民民主党の中でも玉木氏のリーダーシップは堅固で、明確な経済政策や税制改革への提案力が評価されている。党として掲げる「手取りを増やす」「中間層の復活」というスローガンは、与野党問わず議論の中心に入り始めている。
外国人への生活保護「法的整理が必要」 排外ではなく、制度の明確化を
外国人政策に関する質問では、玉木氏は「排外主義的な要素を帯びることは避けるべき」と明言。そのうえで、「生活保護は日本人に支給されるものだったが、法律に基づかず外国人にも支給されている現実がある」と指摘し、「議論を整理する必要がある」と語った。
ここには、排斥的な姿勢を取らずに、制度の法的根拠を明確にしようとする姿勢が見える。玉木氏はこれまでも「まず日本人に目を向けるべきだ」とする社会保障のあり方を訴えており、外国人への公的支援についても「国民の納得感を得られる制度にすること」が必要だと強調している。
現在、生活保護法では外国人の支給対象が明文化されていない。この“グレーゾーン”を解消するための制度見直しは、今後の国会論戦でも焦点となる可能性がある。
「年収の壁」引き上げは来年にも 減税と手取り増がカギ
経済政策では、国民民主党が長年訴えてきた「年収の壁」の引き上げについて、玉木氏は「秋の臨時国会で法改正ができれば、来年の確定申告に間に合う形で控除額を引き上げたい」と明言した。具体的には、所得税がかかり始める年収の目安を103万円から178万円へと引き上げることで、パート・非正規労働者の働き控えを是正する狙いがある。
この政策は子育て支援や女性の就労促進にもつながるとして、公明党など一部与党内でも支持が広がっている。玉木氏は「公明党など、一定の理解ある政党とも力を合わせたい」と述べ、政策連携による実現可能性に言及した。
このように、“減税こそが最大の経済対策”とするスタンスを取る国民民主党にとって、この秋の国会は重要な試金石となる。