2025-10-06 コメント投稿する ▼
玉木雄一郎「日経平均 年末に5万円越えも」 高市相場と成長戦略期待
日本時間6日の米シカゴ市場では、日経平均先物が上昇して一時4万8000円を超えたとの動きが報じられた。 また、最近の先物相場で、実際に4万8000円を超えたという確定的な記録は見つかっておらず、数字としては強気すぎるという指摘も市場筋にはある。 玉木氏も「税負担軽減」「国内投資重視」という自身の主張を併記することで、予測を単なる煽りではなく政策主張と結びつけたい意図を示している。
玉木代表が株価“5万円越え”予測
国民民主党代表の玉木雄一郎氏は10月6日午前、自らのXで、日経平均株価が年末に5万円を超える可能性を予測すると投稿した。「今日の日経平均株価は4万8000円をうかがう展開。年末には5万円越えも」とし、これは自民党の新総裁・高市早苗氏が掲げる経済政策への期待に起因すると述べた。さらに、玉木氏は「現役世代の税負担軽減」「国内投資重視」の成長戦略を支持する考えも示した。
「今日の日経平均株価は4万8000円をうかがう展開。年末には5万円越えも」
「高市新総裁の経済政策への期待によるものだと思われる」
「現役世代の税負担の軽減、国内投資を重視する成長戦略は応援したい」
「しばらくは株価上昇、金利上昇、円安のトレンドが続く見込み」
「政策と実態が噛み合えば、相場はさらに上振れる可能性がある」
この発言は、政党間の経済政策対立の最前線で「市場予測」が使われた事例と言える。
マーケットの現状と見立ての乖離
日本時間6日の米シカゴ市場では、日経平均先物が上昇して一時4万8000円を超えたとの動きが報じられた。玉木氏もそれを根拠の一つとして引用している。しかし、先物相場は為替・海外株価・金利水準など複数要因に左右されやすく、予測として流布するにはリスクも孕む。
日経225先物の取引時間は、日中取引と夜間立会い(ナイト・セッション)があり、夜間取引は17:00から翌日6:00まで認められている。先物価格は翌日の現物株価に影響を与える指標と見なされることが多い。([フィリップ][1])
また、最近の先物相場で、実際に4万8000円を超えたという確定的な記録は見つかっておらず、数字としては強気すぎるという指摘も市場筋にはある。
一部の投資分析では、日経平均は現在4万3000円台まで上昇したものの、5万円水準を正当化する企業業績や国際環境の支えが欠けるとの慎重な見方も出ている。([外為どっとコム][2])
玉木氏と“高市相場”との接点
玉木氏は投稿の中で、高市新総裁が掲げる積極財政・成長重視の政策を、株価上昇期待の背景要因と位置づけた。実際、株価と政治の期待には往々にして連動性があり、新政権への政策期待が強まると「政治相場」として買いが先行するケースがある。
ただし、政策期待だけで長期トレンドを支えることは難しく、成長実績・国際経済環境・金利・為替といった実体経済との整合性が問われる。玉木氏も「税負担軽減」「国内投資重視」という自身の主張を併記することで、予測を単なる煽りではなく政策主張と結びつけたい意図を示している。
リスクと論点
まず、5万円を超えるという予測は確実性が低い。バブル水準をも彷彿とさせる数字であり、過度な期待は逆に市場の反動を誘う可能性がある。特に金利上昇・世界株安・為替の変動など不透明要因が積み重なれば、楽観シナリオが崩れる可能性は小さくない。
次に、予測と現実の乖離が政治的責任に問われる点だ。政党のトップが「Xにこうなります」と予言することは、あまり前例がない手法であり、外れたときの信頼低下リスクを伴う。特に市場参加者や有権者の間には、言葉と実行との整合性を厳しく見る目が存在する。
さらに、玉木氏自身の主張との整合性も問われる。株価上昇を前提に政策を語るのであれば、その土壌を支える経済成長・企業業績の裏付けが必要であり、単に短期の相場上昇を期待する態度だけでは弱さを指摘され得る。
展望と読み筋
もし仮に年末に5万円を超える動きが実現すれば、それは日本経済史にも残るインパクトであり、相応の政策変化や投資資金流入を伴わざるを得ない。しかし、実現までには多くのハードルがある。「期待先行」の相場で終わる可能性も十分にあるからだ。
政界においては、今回の投稿は「政策主張と市場コンペ」を融合させる新たなスタイルとも読める。特に若年層・現役世代に向けた訴求力を意識したメッセージ性が強い。
ただ、次の焦点は実際の企業業績や国内投資の進展、金利・為替・世界環境の動揺がどう転ぶかだ。玉木氏の予測が“現実の風”となるか、“政策的言葉”として終わるかは、それらの変数とのせめぎ合いにかかっている。