2025-12-02 コメント投稿する ▼
森雅子議員への立憲民主党議員のヤジ問題 福島の除染土処理軽視で批判
2025年12月2日、参議院環境委員会で福島選挙区選出の森雅子氏(自由民主党)が除染土の処理について質問していた際、立憲民主党の議員から「早く質問なさってはいかがか」などと遮るヤジが複数回飛ばされる事件が起きました。 森雅子氏は、東京電力福島第1原発事故に伴って生じた除染土が搬入された中間貯蔵施設について、環境省職員が地元住民に用地売却を求めた際の労苦を振り返っていたところでした。
福島の苦労伝える最中にヤジ
立憲議員の暴言に森雅子氏困惑 除染土搬入めぐる地元住民の思い軽視か
2025年12月2日、参議院環境委員会で福島選挙区選出の森雅子氏(自由民主党)が除染土の処理について質問していた際、立憲民主党の議員から「早く質問なさってはいかがか」などと遮るヤジが複数回飛ばされる事件が起きました。森雅子氏は、東京電力福島第1原発事故に伴って生じた除染土が搬入された中間貯蔵施設について、環境省職員が地元住民に用地売却を求めた際の労苦を振り返っていたところでした。
この問題を巡り、同日午後の質疑に立った無所属の寺田静氏(秋田選挙区)は立憲議員の行為を厳しく批判。「傍聴席には福島の皆さんもいる中、同じ東北の人間としていたたまれない気持ちになった」と述べ、除染土処理という福島県民にとって切実な問題への配慮の欠如を指摘しました。
森雅子氏は当日、除染土が搬入された中間貯蔵施設(福島県大熊町、双葉町)について質問を行っていました。同施設には福島県内の除染で発生した約1400万立方メートルの土壌が保管されており、地元住民の苦渋の決断によって成り立っています。森雅子氏が環境省職員が地元住民に用地売却を求めた際の苦労について説明していた最中、立憲議員から「早く質問なさってはいかがですか」とのヤジが飛びました。その30秒後にも「大臣に聞かれたらどうですか」と再びヤジを放ったということです。
「福島の人たちの気持ちを考えてほしい」
「除染土の話を軽く扱うなんて信じられない」
「立憲は福島のことを全然分かってない」
「被災地の声を聞こうとしない政党なんだ」
「森まさこ議員の話をちゃんと聞くべきだった」
除染土問題の重要性を軽視する姿勢
福島第1原発事故後の除染土処理は、福島復興の根幹に関わる極めて重要な問題です。中間貯蔵施設は、除染に伴い発生した土壌を最終処分までの間、安全に集中的に貯蔵する施設として、東京電力福島第1原発を取り囲む形で大熊町と双葉町に整備されました。この施設の設置には、地元住民の「重いご決断」が必要でした。
環境省は2045年までに除染土を福島県外で最終処分する方針を示していますが、その道筋は依然として不透明な状況です。放射能濃度の低い土壌の再生利用については、飯館村長泥地区で農地造成への実証事業が行われているものの、全国各地での再利用計画は住民の反対で頓挫しています。栃木県那須町や茨城県東海村では埋め立て処分の実証事業が始まりましたが、根本的な解決には程遠い状況です。
このような深刻な問題について森雅子氏が質問していた最中のヤジは、福島県民の心情を無視した極めて不適切な行為と言わざるを得ません。
野党の品格を問う声
寺田静氏は同委員会での批判の中で、環境委員会の性格について言及しました。「この委員会は原発事故や水俣病、米軍基地由来の蓋然性が高い有機フッ素化合物(PFAS)など、それぞれの地元の課題や関心事項を持ち寄っている」と述べ、各地域が抱える深刻な環境問題を扱う場であることを強調しました。その上で「私も地元のクマの問題を取り上げたいので、ご清聴いただきたい」と、相互尊重の必要性を訴えました。
立憲民主党は近年、国会でのヤジ問題が度々指摘されています。2025年10月24日の高市早苗首相の所信表明演説では、水沼秀幸議員や岡田悟議員らが激しいヤジを飛ばし、国民から「品格がない」との批判を浴びました。野田佳彦代表が党内議員に注意したものの、根本的な体質改善には至っていません。
除染土処理は福島県民にとって切実な問題であり、被災地の痛みに寄り添う姿勢こそが政治家に求められています。立憲民主党の今回の行為は、被災者への配慮を欠いた許されない暴言と言えるでしょう。国会は国民の代表が真摯に議論する場であり、感情的なヤジで質疑を妨害することは民主主義の根幹を揺るがす行為です。