2024-12-14 コメント投稿する ▼
税金2億円以上かけ「お金のない若者のため」K-POPイベント 奈良県知事が説明
山下知事は、イベントに対する賛否両論があることを認め、背景を説明しました。奈良県は飛鳥時代から朝鮮半島の百済と交流があり、また663年に発生した「白村江の戦い」では、百済と大和朝廷が唐と新羅の連合軍と戦った歴史的なつながりがあることを強調しました。さらに、2011年には奈良県と韓国・忠清南道が友好提携を結び、その一環として音楽交流イベントが浮上しました。
当初、このイベントは有料での開催を計画していましたが、「国際的な友好親善」という趣旨に沿って、最終的に無料イベントとして行うことが決まりました。忠清南道側がアーティストの派遣費用を負担し、奈良県側が会場設営や警備などの費用を負担する形で、費用負担の「棲み分け」も説明されています。しかし、忠清南道側がどれだけの費用を準備し、どのアーティストを招聘する予定なのかについては、具体的な情報は明示されていません。
山下知事は、イベントにかかる費用が億単位であることを認めつつも、「お金のない日本の若者にとって、K-POPアーティストに生で触れる機会は貴重であり、両国の未来を担う世代同士の交流を深めることができる」と、このイベントの意義を強調しました。また、日米韓3国の協力の重要性を述べ、「663年の白村江の戦いから続く奈良県と忠清南道の絆をさらに深めることは、協力関係を築くための一環であり、単純に金銭面だけで評価すべきではない」と語りました。さらに、費用削減のために企業協賛の確保やボランティアの募集を行い、奈良県の負担を軽減する努力をすることを約束しました。
一方、奈良県は今年、平城宮跡とその周辺の歴史・文化資産の価値を広める目的で行われていた「天平祭」の中止を決定しました。その理由として、イベントの人気や満足度が高くなく、また県民アンケートで認知度が低いことが挙げられています。この中止決定に対して、ネット上では「経費削減で天平祭が中止され、たった1日の無料ライブに充てられるのは納得できない」との批判も上がりました。さらに、「お金のない若者のためにK-POPを提供するのなら、現金支給すればいいのではないか」といった声も寄せられています。
また、山下知事が「白村江の戦い」を引き合いに出したことに関しても、「韓国は戦後にできた国であり、百済時代の国々とは関係がない」といった反論もあり、今回の発言には賛否が分かれています。このように、イベントに対する理解と反発が入り混じり、奈良県民や関係者の間で議論が続いている状況です。