2026-01-07 コメント投稿する ▼
奈良・山下真知事が2026年の抱負語る、飛鳥藤原世界遺産登録へ準備加速と教育現場整備に注力
奈良県の山下真知事は年頭に際し、2024年の振り返りと2026年の抱負を語りました。山下氏は2023年5月に就任した日本維新の会所属の知事で、大阪府以外では初めて維新公認候補が当選した自治体首長です。2024年は大阪関西万博の効果による観光客増加や子育て教育支援の本格化、さらに高市早苗氏が憲政史上初の女性首相に就任するなど大きな変化があった年でした。
万博効果と観光戦略で過去最高の宿泊客数を達成
山下知事は2024年の大阪関西万博について予想以上の効果があったと評価しました。2024年の延べ宿泊客数は過去最高の約330万人に達し、2025年はこれをさらに上回ると推測しています。外国からの万博訪問客が万博以外で訪れた場所の1位が奈良公園だったという調査もあり、万博の波及効果を実感している企業の割合が大阪よりも奈良の方が高いというデータも出ているとのことです。
県内全域への誘客については、奈良の大仏は巨大さのインパクトがあるものの、法隆寺や藤原京などは日本の歴史や文化に深い関心を持つ外国人客でなければなかなか訪れないと分析しています。中南和地域への誘客には外国人客へのターゲットの絞り込みが必要だとし、関西国際空港からの新しい観光ルート構築を提案しました。
「飛鳥藤原が世界遺産になれば観光客はもっと増えるはず」
「奈良は歴史があるのに宿泊客数が少なすぎる」
「万博効果で奈良の認知度が上がったのは良いこと」
「外資系ホテルの進出は地域経済にプラスになる」
「宿泊税導入には慎重であるべきだと思う」
世界遺産登録への期待と韓国との交流深化
山下知事が大きなチャンスと期待しているのが飛鳥藤原の宮都の世界遺産登録です。2025年1月に文化庁から世界文化遺産の国内推薦資産としてユネスコへ推薦書を提出することが決定しました。実現すれば奈良県は日本で唯一4つの世界遺産を持つ自治体となります。県立万葉文化館のガイダンスエリア整備など受け入れ準備を加速させる方針です。
宿泊税の導入については現時点では消極的な立場を示しました。理由として、宿泊客数が全国44位という状況で増客施策に逆行する恐れがあること、宿泊施設が奈良市に集中しており全県一律の課税は中南和地域にとって不公平になること、宿泊税を課すに見合うだけの行政コストが現時点で発生していないことを挙げました。ただし奈良公園のシカの愛護といった特定のコストがかかる事案については募金などの形での負担はあり得ると述べています。
韓国との交流については、2023年に友好提携を結んだ忠清南道との交流イベントが2024年10月に開催され、当初2億7000万円の予算で計画されていた大規模なK-POPイベントは批判を受けて規模を縮小し、なら100年会館で約1200人規模の音楽交流事業として成功裏に終わったとしました。2025年7月に韓国釜山でユネスコの世界遺産委員会が開催され、飛鳥藤原の宮都が世界遺産になるかが決まることから、その前後に忠清南道の金泰欽知事を訪ねて相互訪問ができればと検討していると語りました。
高市政権の発足で国との関係に変化
2025年10月に高市早苗氏が憲政史上初の女性首相に就任し、自民党と日本維新の会が連立政権を組みました。山下知事は所属政党が野党から与党になったことで中央省庁の官僚の対応が大きく変わることはないと考えているとしつつも、補正予算で県内の国直轄道路に関する予算が非常に増えたことを挙げ、国への要望は確実な成果として表れていると評価しました。
日韓首脳会談が2026年1月に奈良で開かれると報じられていることについて、山下知事は奈良県としては名誉なことで大いに歓迎したいと述べました。日本と韓半島との交流は奈良を中心に始まり、東大寺の大仏や大仏殿の建立には渡来人が技術面で大きな役割を果たしたとし、古を感じることでもあり非常にいいことだと語りました。
教育現場のハード整備と大型プロジェクトの推進
2026年の抱負として、山下知事は2021年の知事選で掲げた公約達成率が93パーセントで順調に推移していると説明しました。教育子育て分野では保育士の県内就職率が2024年度末で57.8パーセントと2023年度比で約5ポイント上昇し、県独自で始めた高校授業料無償化も2025年度から国の支援が加わり、国公立高校は所得制限のない無償化が実現しました。
今後は県立高校のトイレ洋式化、エアコン設置、老朽化対策といった教育現場のハード整備をスピードアップさせるとしています。また県立美術館の移転、平城宮跡プロジェクト、西和医療センターの移転、県立医大外来棟の建て替え、橿原公苑の改修、医大新駅プロジェクト、五條市の防災拠点整備など大型のハードプロジェクトが基本構想から実施設計や建設のフェーズに入るため、しっかりと推進していきたいと語りました。