2025-04-27 コメント: 1件 ▼
田母神俊雄氏、高市議員の台湾訪問を支持 自民党の対中接近に痛烈批判「保守再生遠のく」
高市議員は台湾訪問へ 一方、自民党は対中接近 田母神氏が痛烈批判
元航空幕僚長の田母神俊雄氏は、4月27日、自身のX(旧Twitter)アカウントにて、自民党の対中姿勢を厳しく批判する投稿を行った。
田母神氏は、「高市早苗議員は黄金週間を利用して4月27日から3日間の予定で、数名の衆参同行議員と共に訪台する。頼清徳(台湾総統)、蔡英文(前総統)、韓国瑜・立法院長(国会議長)らと面会し、経済安全保障などについて意見交換する予定だ」と紹介。台湾との連携を深める動きを高く評価した。
その一方で、田母神氏は、自民党の一部議員たちが「日中友好議員連盟」として北京を訪問することに強い危機感を示した。
「自民党の森山裕幹事長ら超党派の『日中友好議員連盟』らは北京を訪問する。小渕優子議員ら国会議員15人が参加するとか」と指摘し、「眼前の金儲けのための日中友好は中国に利用される危険が大きい。自民党の保守再生は遠のくばかりだ」と厳しく断じた。
台湾連携強化を支持
田母神氏が支持を示した高市氏の台湾訪問は、台湾の新総統である頼清徳氏をはじめ、前総統の蔡英文氏、そして立法院長の韓国瑜氏らとの意見交換を予定している。主なテーマは「経済安全保障」であり、台湾との連携を深め、日本の国益と自由主義陣営の防衛に寄与する意義が強調されている。
台湾は現在、経済面・安全保障面で中国からの圧力に晒されており、日本にとっても台湾の安定は死活的な問題だ。こうした局面において、高市氏らの訪台は「日本の矜持」を示す重要な行動といえる。
対中接近に警鐘
一方で、自民党内の対中融和路線には懸念が高まっている。今回の「日中友好議員連盟」による北京訪問は、習近平政権が軍事的威圧を強め、尖閣諸島周辺や台湾海峡で緊張を高める中で行われるものであり、タイミングの悪さは否めない。
田母神氏は、「眼前の金儲けのため」と表現し、経済的利益に目がくらんだ日中友好を痛烈に批判した。
実際、近年の自民党内では経団連をはじめとする財界の意向を背景に、中国との関係改善を模索する声が強まっている。しかし、田母神氏が指摘するように、中国側にとってはこうした「融和ムード」を日本国内の分断工作や国際社会への影響力拡大に利用する格好の材料となる恐れがある。
「保守再生」から遠のく自民党
田母神氏は、「自民党の保守再生は遠のくばかりだ」と述べ、かつて保守政党であった自民党が、今や中国に対して弱腰になりつつある現状を憂えている。
「自由で開かれたインド太平洋」を掲げるべき日本が、中国の覇権主義に迎合することは、国民の安全保障を危うくするだけでなく、アジアの自由民主主義諸国に対する裏切りともなる。
今回の高市氏らの台湾訪問と、森山幹事長らの北京訪問は、現在の自民党がいかに内部で路線対立しているかを象徴するものだ。田母神氏の発信は、日本の進むべき道を改めて問いかけるものとなっている。