2025-04-19 コメント投稿する ▼
「軍は敬意の対象」田母神俊雄氏が反論 自衛隊訓練中傷に戦後レジームの残影を指摘
「軍は敬意の対象であるべき」田母神俊雄氏、自衛隊訓練への中傷発言に反論
元航空幕僚長の田母神俊雄氏が、滋賀県議会での共産党議員による発言に対し、自身のX(旧Twitter)で強い懸念を表明した。「自衛隊の訓練を“人殺しの訓練”と呼ぶのは、国の防衛を担う人々への重大な侮辱だ」とする立場から、改めて日本社会に根付く“反軍思想”の問題を鋭く指摘している。
問題となったのは、3月19日の滋賀県議会で共産党の中山和行議員が発した「人殺しの訓練」という言葉だ。これに対し、滋賀県自衛隊家族会をはじめ多方面から抗議が寄せられ、後に共産党県議団が謝罪する事態に発展した。
田母神氏はこれを受け、
「戦後GHQは日本弱体化のため、日本国は邪悪の国、日本軍は残虐行為ばかりしていたと宣伝しまくった。これはそっくりそのままアメリカにお返ししたいが、この影響が戦後80年も経つというのにまだ強く残っている」
と述べ、GHQによる占領政策が今も日本人の意識に影響を与えていると主張した。
また、諸外国における軍隊の社会的立ち位置と比較し、
「軍というのは諸外国では敬意の対象であるが、我が国では今なお軍は戦争など悪事を働くと思っている人も多い」
とし、日本において軍や自衛隊が未だに“悪の象徴”のように扱われる風潮を問題視。これが日本が真に自立した国家となるうえでの大きな障害になっていると警鐘を鳴らす。
さらに田母神氏は、自衛隊を正式な「日本軍」と位置づけることの必要性に言及し、
「これが憲法を改正し正規日本軍を持つことを妨害している。国家が自立できず、米中などは大歓迎なのだ」
と主張。日本が軍事的にも政治的にも自立できない現状は、むしろ他国にとって都合の良い状況であり、国民こそがその構造を変える責任を負っていると訴えた。
田母神氏は、かねてから憲法改正や国防の強化を一貫して唱えてきた。今回の発言は、軍や自衛隊をめぐる社会的偏見に対するカウンターであると同時に、「日本が国としての尊厳をどう取り戻すのか」という根本的な問いを突きつけるものでもある。
戦後80年を経てもなお続く「精神的占領」からの脱却を――田母神氏のメッセージは、そのような強い危機感に裏打ちされている。