2025-06-26 コメント投稿する ▼
群馬県議逮捕で山本知事が「利権構造」を糾弾 政治とカネの体質に危機感
群馬の利権構造が露呈 県議逮捕で山本知事が“政治とカネ”の根深さを警告
群馬県桐生市の新庁舎建設工事をめぐる公競売入札妨害事件で、県議の相沢崇文容疑者(49)を含む4人が逮捕された問題について、山本一太知事が26日の定例記者会見で異例の強い言葉で背景を語った。「まるで使い走りのようだった」と知事が表現したのは、相沢容疑者が入札をめぐって便宜を図ったとされる関東建設工業と自身の接点だ。
知事によれば、相沢容疑者はかつて同社の社長と山本知事との会食を取り持とうと、知事の秘書に対して打診を繰り返していたという。周囲もこの“熱心すぎる動き”に疑問を抱いていたが、結果としてそれが利権の下支えだったことが今回の事件で表面化した格好だ。
「知事の“使い走り”発言が全てを物語ってる」
「地元の建設業界と議員の癒着、やっぱりあるんだな」
「群馬って、昭和の政治がそのまま残ってる感じする」
「こういう人が堂々と県連のトップだったって怖い」
「これは氷山の一角。知事は本気で切り込む気なのか?」
相次ぐ逮捕、浮き彫りになる“群馬の政治文化”
山本知事は記者会見で、「ここ3年で主要市の副市長2人が同様の事件で逮捕されている」と指摘し、「正直、また起きると思っていた」と語った。つまり今回の事件は“偶発的な不祥事”ではなく、長年にわたり温存されてきた「群馬の古い政治とカネの文化」が生み出した“必然”とも言えるものだ。
特に問題視されたのは、関東建設工業など関係2社から相沢容疑者に対して多額の政治献金が行われていた点である。形式上は合法であっても、入札への影響や行政判断に関わる形での“金の流れ”があったならば、それは明らかに政治倫理に反する行為だ。
山本知事は、「企業の業績が立派であっても、トップの責任は重い」と述べ、企業側にも自浄を求めた。これまで“地方政治は目立たない”という理由で、国政ほど厳しく監視されてこなかった背景を指摘しつつ、「今やSNSの時代。地方も透明化の波は避けられない」と断言した。
参院選への影響は不可避
群馬県ではこの事件が、目前に控えた参院選にも影を落としている。県議逮捕というインパクトに加え、知事自らが「参院選への影響は非常に大きい」と認めたことにより、自民党を中心とした保守勢力には緊張感が走っている。
特に自民党県連の議員団長だった相沢容疑者の逮捕は、組織の信頼に直結する。知事は、「かつては地方議員なら“お目こぼし”があったかもしれないが、今は違う」と述べ、政党全体の姿勢と責任も問われるべきとした。
山本知事は「政治資金の透明化は急務。このままでは事件はこれで終わらない」と危機感をにじませ、自民党県連とも連携して“古い構造の断ち切り”に取り組む考えを示した。
有権者の怒りは“税金のゆがめられ方”に向かう
会見の中で山本知事が強調したのは、「有権者が最も怒るのは、権力を使って税金の使い道をねじ曲げることだ」という一言だった。この言葉には、利権にまみれた構造を根本から正す必要があるという強いメッセージが込められている。
群馬県は製造業を中心に堅実な経済基盤を持ちながらも、政治の場では“土建型政治”が色濃く残っていた地域でもある。山本知事は「県外の知人から“群馬は利権の巣窟と思われている”と指摘され、大変恥ずかしい」とまで語っており、自身の知名度をもってこの構造を刷新する覚悟を示した。
今後、県議会内での対応や、公共事業の入札制度の見直し、政治資金の公開制度強化などがどこまで実現されるかが問われる。有権者の目は、“誰が正すのか”“本当に変わるのか”に注がれている。