2025-06-18 コメント: 1件 ▼
石垣市長に不信任決議可決 日付改ざんと虚偽答弁で与野党が「行政の信頼崩壊」と断罪
“日付改ざん”と“虚偽答弁”の末、異例の不信任
沖縄県石垣市で、地方自治の根幹を揺るがす事態が起きた。6月18日、石垣市議会は中山義隆市長に対する不信任決議案を賛成19、反対3の賛成多数で可決した。不信任案は与野党双方が支持し、公明党2人と議長のみが反対に回るという、極めて異例の構図で成立した。
問題の発端は、市が専決処分した2025年度国民健康保険事業特別会計補正予算において、執行部が日付を改ざんしていたというもの。さらに、経済民生委員会では市側が虚偽の答弁を行ったことも明らかとなった。これらの行為に市議会内では「行政の信頼を大きく損なった」として厳しい非難が相次ぎ、中立系の花谷史郎議員が不信任案を提出。議場は怒気を帯びた空気に包まれた。
「市政の信頼を裏切った以上、辞職は当然だ」
「議会軽視にもほどがある。説明責任はどこに?」
「改ざんと虚偽答弁で市民を欺いた。これはもう不正だよ」
「こんな市政の下で税金を預けられない」
「行政トップが嘘をついたら終わり。地方自治の根っこが腐る」
“議会軽視”が引き起こした与野党共闘
石垣市では、これまで与党とされてきた会派も中山市政との距離を取りつつあり、不信任案には与野党の別を越えて支持が集まった。特に日付改ざんという、行政文書の信頼性を根本から揺るがす行為に対しては、擁護の余地がなかった。
さらに、委員会での虚偽答弁が「単なるミスではなく、組織的な隠蔽ではないか」との疑念が浮上。市民の目から見ても、政治的パフォーマンスでは済まされない、実質的な“行政の堕落”という批判が強まっていた。
市政運営の透明性が何より求められるなか、市長が“嘘をつき、文書を偽る”という事態に対し、議会は明確な「NO」を突きつけた格好だ。
今後の展開は? 市長の出処進退が焦点に
不信任決議の可決により、中山義隆市長には辞職か、市議会の解散かの選択が突きつけられる。今後10日以内に辞職しなければ、自動的に議会解散となるため、事態はさらに重大局面を迎える。
石垣市議会はすでに議会運営委員会を開催し、今後の対応を協議中。地方行政のトップが問責されるこの展開は、地域にとっても大きな政治的転換点になる。
中山市長はかつて保守系の有力市長として沖縄県内でも一定の存在感を示してきたが、ここにきてその足元が大きく揺らいでいる。いかにして信頼回復を図るのか、それとも市政の幕を下ろすのか。全県的な注目を集める状況だ。