2025-05-28 コメント投稿する ▼
熊谷千葉県知事が2期目始動 補正予算で若者支援・現場主義を鮮明に
熊谷知事2期目が本格始動 補正予算に“らしさ”全開の新規政策
熊谷俊人千葉県知事が2期目の県政運営に本格的に乗り出した。28日から開会された6月定例県議会では、知事自らが推進を掲げた新規事業を盛り込んだ令和7年度6月補正予算案が提出され、県政は新たな段階に突入している。初当選以来、「現場主義」を掲げる熊谷氏は、再び県内視察を再開。前回の知事選で与野党から幅広い支持を集めた背景もあり、政策推進には追い風が吹く。しかし同時に、県議会の監視機能が適切に果たされるかも大きな焦点となっている。
若者支援・地域活性に重点 総額816億円の補正予算案
今回提出された6月補正予算案の規模は816億円。これにより、令和7年度の予算総額は過去最大規模に近づいた。目を引くのは、知事の発案による若者支援や中小企業支援といった“熊谷色”の濃い新規施策だ。
具体的には、共通の趣味を通じた若年層の交流イベントの創出や、社員の奨学金返済を助成する企業に対する補助制度など、これまでになかったユニークな政策が並ぶ。さらに、外国人児童生徒への学習支援、特別支援学校の新設など、地域の多様性や包摂性を重視する姿勢も打ち出された。
「現場でこそ見えるものがある」視察再開で地域の課題把握
熊谷知事は19日、県内自治体への視察活動を再開。第1弾として訪れたのは銚子市などの東総地域で、幹線道路や港湾施設の整備状況を確認した。現地での取材に対し、知事は「机上では把握しきれない部分が実際に足を運ぶことで見えてくる」と語り、現場主義の重要性を改めて強調した。
この姿勢は1期目から一貫しており、政策立案や執行において“地域の実情を肌で感じる”ことが県政運営の土台となっている。
「オール与党体制」に潜む危うさ 議会の役割が問われる
前回の知事選では共産党を除くほぼ全ての政党が熊谷氏を支援。自民党、立憲民主党をはじめとした主要会派が再選を後押ししたことで、現在の県議会は“オール与党”ともいえる構成となっている。政策推進においてはスムーズな連携が可能だが、同時に緊張感が失われる危険性も否めない。
自民党の県議も「是々非々で対応する」と語るが、行政に対するチェック機能が形骸化すれば、県政に対する信頼を損なう可能性がある。県民のためにも、建設的な議論と緊張感ある運営が求められている。
ネットの声は賛否入り混じる
「趣味でつながる出会いの場って新しい!行政が支援するのは面白い取り組みだと思う」
「奨学金返済を助ける企業への補助は素晴らしい。これこそ若者支援のあるべき形」
「知事が一人で突っ走って、議会が追認機関になるのは困る。県議会、もっと頑張ってほしい」
「現場主義を貫いてるのは好感が持てる。ちゃんと見て判断する姿勢、大事だよね」
「多文化共生や障害児支援など、見落とされがちな課題に取り組んでるのは評価したい」
熊谷知事の2期目は、自身の掲げるビジョンの具体化に向けて順調なスタートを切った。今後は、政策の成果とともに、議会と県民との対話をどれだけ保てるかが、政権運営の鍵を握ることになりそうだ。