2025-03-18 コメント投稿する ▼
NHK軍艦島映像問題 謝罪の非公開方針に批判 護る会「国民に隠す意図か」
NHK側は、稲葉会長が元島民と面会する際、録画や録音、マスコミの取材を認めない方針を打診しているという。この対応について、護る会から「謝罪の事実を国民に隠そうとしているのではないか」との批判が上がった。
問題の背景
1955年に撮影された「緑なき島」の坑内映像をめぐっては、韓国メディアが朝鮮人労働者が戦時中に非人道的な待遇を受けていたという印象を広めるために悪用していると指摘されている。
これに対し、元島民は「そもそも軍艦島の映像ではない」とNHKに抗議し、謝罪と訂正を求めた。昨年12月の東京簡易裁判所での調停では、NHK側も「映像が端島炭坑内で撮影されたという確認が得られていない」と認める形となった。
稲葉会長は今年2月、記者会見で「元島民に謝罪したい」と初めて表明したものの、その実施方法をめぐって議論が続いている。
護る会の主張
護る会代表の青山繁晴参院議員は会合後、記者団に対し「謝罪の場では、元島民の希望を最大限尊重するべきだ」と述べ、NHKに要請文を提出する考えを示した。
また、「メディアの取材を拒むというのは、謝罪をした事実を国民に知らせたくない意図があると受け取られても仕方がない。公共放送としての役割を果たしていない」と、NHKの姿勢を厳しく批判した。
謝罪会場の問題
さらに、謝罪の場としてNHKセンター(東京都渋谷区)が打診されていることについても、青山氏は「謝罪する側が相手を呼びつけるというのは、日本に限らず、どこであってもおかしな話だ。中立的な場所を選ぶべきだ」と疑問を呈した。
また、護る会が準備している要請書には、1月17日に行われたフジテレビの記者会見を引き合いに出し、「公共放送が報道機関の取材を制限することは、フジテレビの最初の会見と全く同じ常識外れの対応だ」と明記されている。
フジテレビの前例
フジテレビは1月17日、タレントの中居正広氏のトラブルに関する記者会見を開いたが、新聞社やテレビ局など一部メディアのみに取材を認め、批判を浴びた。
その後、1月27日に改めて開かれた会見では、記者の質問が殺到し、フジテレビの対応が再び問題視された。NHKの今回の対応も、こうした前例と同じ過ちを繰り返しているのではないかとの懸念が広がっている。
今後の展開
一方、稲葉会長の周辺スタッフは18日、産経新聞の取材に対し「まだ調整中であり、謝罪の方法については確定したものではない」と述べた。
護る会や元島民の要請を受け、NHKがどのような対応を取るのか。謝罪がどのような形で実現するのか、今後の動向が注目される。
要点まとめ
- NHKの「緑なき島」映像が、韓国メディアにより「朝鮮人労働者が非人道的な待遇を受けていた」との印象操作に利用されている
- 元島民は、映像が軍艦島のものではないとして、NHKに謝罪と訂正を求めた
- NHKは昨年12月、映像が端島炭坑で撮影されたという確認が取れていないことを認めた
- 今年2月、稲葉会長は元島民への謝罪意向を表明
- NHKは謝罪の場で録音・録画、マスコミの取材を認めない方針を打診
- 護る会は「謝罪の事実を国民に伝えない意図があるのでは」と批判
- NHKセンターでの謝罪案に対し、「謝罪する側が呼びつけるのはおかしい」との指摘
- フジテレビの記者会見対応と類似しているとの批判も
- NHK側は「調整中」としている