2025-06-18 コメント投稿する ▼
共産・田村貴昭氏が警鐘「OTC類似薬の保険外しは命に関わる」 医療費削減に現場が異議
共産・田村貴昭氏「保険外しは命に関わる」 患者負担増に強く反対
日本共産党の田村貴昭衆院議員が18日の衆議院厚生労働委員会で、政府が骨太の方針に盛り込んだ「OTC類似薬の保険適用外化」に強く反対し、患者の命に関わる問題として再考を求めた。田村氏は、特に保湿剤などを必要とする難病患者やアトピー性皮膚炎の患者にとって、現行制度が命綱であることを強調し、「医療費削減を目的にした保険外しは絶対にやってはならない」と断じた。
今回の保険外し政策は、OTC(一般用医薬品)と効能が似ている保険薬について、原則として保険対象外とする方向性を示すもの。対象となるのは、皮膚保湿剤など日常的な処方に多用されている医薬品で、生活に密接に関わるだけでなく、慢性疾患の患者にとっては継続的な使用が不可欠なものも多い。
1回2000円→6万円の現実 「死の宣告」との声も
田村氏は、指定難病である「先天性魚鱗癬(ぎょりんせん)」の患者を例に取り、現在は1回あたり約2000円の治療費が、保険適用から外れれば6万円を超えるという試算を提示。保湿剤を毎日、全身に塗布しなければならない患者にとって、これは生活の継続を脅かす深刻な負担であり、「命に関わる」レベルの問題だと訴えた。
この政策案に対しては、すでに8万5,967筆もの反対署名が集まっており、当事者からは「保険対象外はアトピー患者にとって実質的な死の宣告だ」との声も寄せられている。田村氏は「病気と懸命に闘っている人々に、想像を超える不安と苦しみを与える制度改悪だ」と強調し、政府に対し患者本人の声を正面から受け止めるよう迫った。
「6万円の保湿剤なんて…金持ちしか治療できないってこと?」
「アトピーや乾癬を甘く見てる人が制度を作ってる」
「これが“自己責任社会”の行き着く先なのか」
「命を守るための保険制度を壊すな」
「署名が9万近いのに、それでも見直さないって異常」
厚労相「丁寧に議論」も、制度の“既定路線化”に懸念
これに対して福岡資麿厚労相は、「低所得者の患者負担に配慮しつつ、丁寧に議論を進める」と答弁したものの、具体的な見直しの意思は明確に示さなかった。田村氏はこれに反論し、かつて高額療養費の上限を引き上げた際にも「低所得者に配慮する」と言いながら、結局は全体の負担増を強行した政府の姿勢を指摘。「今回も“丁寧な議論”という名の既定路線ではないか」と警鐘を鳴らした。
また、日本医師会をはじめとする医療関係団体からも反対意見が続出しており、現場との乖離が浮き彫りになっている。田村氏は「医療現場の声を踏みにじり、保険制度を“自己負担”へと追い込むような政策は、社会保障の根幹を壊す」として、政府の方針転換を強く求めた。
「負担軽減」は給付より減税でこそ
この議論の本質は、「誰が、どこまで、どのように医療を支えるのか」という社会設計そのものに関わる問題だ。共産党は医療への給付拡大を一貫して訴えてきたが、同時に忘れてはならないのは、負担軽減の根本策としての「減税」の視点だ。
現行制度の下で、患者が税と社会保険料を二重に負担し、さらに医療費の自己負担まで増やされる構図は極めて不公平だ。インボイス制度によって生活費を切り詰める個人事業主やフリーランスにとっても、医療費の上昇は生活直撃となる。だからこそ、単なる給付ではなく、「減税による恒常的な支援こそが本当の安心」なのではないか。
「インボイスで苦しんで、医療費も保険外?生活が壊れる」
「減税と保険維持をセットで考えてほしい」
「自己責任を強いる制度改革はもう限界」
「医療費を減らすんじゃなく、安心を増やしてほしい」
「保険制度を切る前に、ムダな政治費を削れよ」
“骨太”と名ばかりの方針に現場がノーを突きつけた
「骨太の方針」として語られる今回の保険見直し案だが、実態は「医療費削減」という財政論に終始したものであり、患者一人ひとりの生活に向き合っていない。医療とは本来、「最も困っている人を見捨てない」という社会の基盤であるはずだ。
田村貴昭氏の主張は、そうした基本に立ち返るものであり、今後の議論でも患者・医療関係者の声を真摯に拾い上げる政治の姿勢が問われている。