「百年安心の年金」は幻想だった?給付実質15%減の未来に批判相次ぐ

「百年安心の年金」は幻想だった?給付実質15%減の未来に批判相次ぐ

「百年安心」の看板は嘘だった?年金実質削減で信頼揺らぐ


年金制度の改革が再び注目を集めている。5月23日に開かれた衆議院厚生労働委員会では、日本共産党の田村貴昭議員が、国民年金法改定案に対して厳しい批判を展開。「百年安心」とうたわれた年金制度が、物価や賃金の上昇に見合わず給付水準が切り下げられていると指摘し、「制度そのものが崩壊している」と訴えた。

「百年安心」はただのスローガンだった?


田村氏は、政府関係者が「百年安心という言葉は政府公式のものではない」と主張する一方で、過去の国会答弁をもとにその矛盾を追及した。とくに2019年、安倍晋三元首相が「マクロ経済スライドによって百年安心の制度ができた」と明言していた点に言及し、与党側の説明との乖離を突いた。

また、2004年に当時の厚労相だった坂口力氏が「百年安心にしたい」と発言していた事実も指摘。これは単なるキャッチコピーではなく、政策全体を正当化するための旗印として使われていたとの見方を示した。

給付水準は実質15%減少 削減が続く年金の未来


田村氏によれば、年金給付水準はマクロ経済スライドの導入以降、20年間で8.6%減少しており、今後27年にわたりさらに15%も削減されるという。マクロ経済スライドは、少子高齢化に対応するための制度とされるが、結果として現役世代の支払う保険料と、将来の給付額との間に大きなギャップが生じている。

しかも厚労省が検討していた厚生年金積立金の活用案でさえ、給付水準の低下を防げるものではなく、結果的に年金受給者の生活水準を押し下げる恐れがある。

給付減の一方で保険料は上昇 現役世代も不満


田村氏は、厚生年金の適用範囲拡大(新たに200万人が対象に)などが実施されても、「受給額が減ることに変わりはない」とし、むしろ保険料の引き上げだけが先行する制度設計に警鐘を鳴らした。さらに、現役世代の可処分所得が減ることで、消費や景気回復にも悪影響を及ぼすと警告している。

今後の対応として、田村氏はマクロ経済スライドの停止や、標準報酬月額を医療保険と同様に引き上げることなどを提案。年金制度全体の再設計が求められる状況にある。

ネットの声:怒りと不安が渦巻く


この議論を受けて、SNSではさまざまな声が上がっている。

「百年安心って言葉、結局は信じて損しただけだった」
「年金が減ってるのに、保険料だけ上がるのは納得できない」
「マクロ経済スライドなんて専門用語でごまかされてる感じ」
「老後は年金に頼れないってハッキリ分かる」
「政治家の言い逃れをもっとメディアが追及すべきだ」


信頼回復には制度の透明性と正直な説明が不可欠


年金制度は多くの国民の老後の生活に直結するだけに、その運用には極めて高い信頼性が求められる。「百年安心」というスローガンが現実と乖離しているとすれば、早急な説明責任と制度見直しが不可欠だ。

政府が本気で制度を立て直す意思があるのか、その姿勢が今こそ問われている。

コメント投稿する

2025-05-27 10:34:04(S.ジジェク)

コメント投稿

コメントを投稿することができます。管理者の確認後公開されます。誹謗中傷・公序良俗に反する投稿は削除されます。

※サイト運営スタッフにより内容が確認後公開されます。24時間以内に確認されます。

関連する活動報告

人気のある活動報告

オススメ書籍

わが憲法改正案

わが憲法改正案

今さら聞けない! 政治のキホンが2時間で全部頭に入る

今さら聞けない! 政治のキホンが2時間で全部頭に入る

「正しい政策」がないならどうすべきか: 政策のための哲学

「正しい政策」がないならどうすべきか: 政策のための哲学

新訂版】図解国会の楽しい見方

新訂版】図解国会の楽しい見方

田村貴昭

新着記事

検索

政治家の名前検索、公約の検索が行えます。

ランキング

政治家や公約の各種ランキングを見ることができます。

ランダム評価

公約・政策がランダム表示され評価することができます。

選挙情報

今からの選挙・過去の選挙結果などが確認できます。

アンケート

当サイトで行っているアンケート・投票にご協力ください。

「先生の通信簿」は、議員や首長など政治家の公約・政策を「みんなで」まとめるサイトです。また、公約・政策に対しては、進捗度・達成度などを含めたご意見・評価を投稿することができます。

政治家や議員の方は、公約・政策を登録し有権者にアピールすることができます。また、日頃の活動報告も登録することができます。

選挙の際に各政治家の公約達成度や実行力など参考になれば幸いです。

※この情報は当サイトのユーザーによって書き込まれた内容になります。正確で詳しい情報は各政治家・政党のサイトなどでご確認ください。

X (Twitter)

標準偏差:20.93