2025-02-28 コメント投稿する ▼
【衆院予算委】裏金使用疑惑を追及 企業・団体献金の全面禁止を要求
■自民党旧安倍派の裏金問題
自民党の旧安倍派では、参院選の年に改選議員に政治資金パーティー券の売り上げ分を全額還流する仕組みが発覚している。
田村氏は、同派会計責任者の松本淳一郎氏が27日の参考人聴取で、自身が会計責任者に就任した2019年より前からこの仕組みが存在していたと証言したことを指摘し、「19年の参院選の際に裏金の全額還流を受けた議員が、今年7月に改選を迎える。この問題の解明なしに選挙を行うのか」と迫った。
■首相の対応と田村氏の追及
石破首相は、「有権者の不信を払拭する努力をし、選挙に臨むのは当然だ」と述べた。これに対し、田村氏は「法律を犯してまでつくった裏金を何に使ったのか、明らかにすべきだ」と強調した。
さらに、田村氏は、松本氏が裏金づくりについて「やむを得ず(これまでのやり方を)踏襲してきた」と語り、全額還流に関しては「ノルマはなかった」「売った分は全額先生方(議員)へ帰属すると言ってきた」と証言したことも追及し、「そこまでして政治資金をつくる理由は何なのか。自民党には表に出せない選挙の費用があるのか」と問いただした。
■企業・団体献金の全面禁止を求める声
田村氏は、「しんぶん赤旗」日曜版が裏金問題を報じたのは2022年11月であり、それから2年3ヶ月が経過しても全容が解明されていないことに国民の怒りがあると指摘。また、西日本新聞(26日付)の報道では、企業が政治献金を行う理由として「仕事をスムーズに進めるためには献金は必要だ」「先生が間に入ると一変する。県の部長クラスが善処してくれる」などの実態が浮き彫りになっていると述べた。さらに、ロイター通信社が1月に行った企業調査では、「企業献金の廃止」に8割が「賛成」と回答していることも示し、「企業もやめようと言っている。企業・団体献金は全面禁止にすべきだ」と主張した。
■立憲民主党の対応と今後の展開
立憲民主党の笠浩史国対委員長は28日、自民党の坂本哲志国対委員長と会談し、旧安倍派幹部4人の参考人招致を求めた。開催時期は2025年度予算成立後としており、夏の参院選を見据え、27日の参考人聴取で得た追及の「カード」を温存する狙いが透けている。
また、政治改革に関する各党協議会が12月4日に開かれ、各党が政治資金規正法について改正要綱案を提示した。日本共産党の塩川鉄也国対委員長は「企業・団体献金全面禁止法案」「政党助成法廃止法案」の2法案をすでに参院に提出していると述べ、自民党の案について「何よりも企業・団体献金に触れていないことが問題だ。先送りは許されない」と批判した。
自民党の旧安倍派における裏金問題が浮上し、衆議院予算委員会で田村貴昭議員がその解明と企業・団体献金の全面禁止を強く求めている。立憲民主党も旧安倍派幹部の参考人招致を求めるなど、政治改革に向けた動きが活発化している。