2025-12-22 コメント投稿する ▼
熊本・健軍駐屯地の長射程ミサイル配備 住民説明求める声と党の要請
陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本市東区)への長射程ミサイル配備計画を巡り、日本共産党熊本県委員会が2025年12月22日、九州防衛局に要請を行いました。 地元自治会長らは、ミサイル配備計画発表後、防衛省や市に説明会の開催を求めましたが、防衛省側は「現時点で予定はない」と回答しています。
熊本・健軍駐屯地の長射程ミサイル配備 住民説明求める声続く
陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本市東区)への長射程ミサイル配備計画を巡り、日本共産党熊本県委員会が2025年12月22日、九州防衛局に要請を行いました。要請には松岡勝委員長らに加え、「平和を求め軍拡を許さない女たちの会・熊本」の海北由希子氏、日本共産党の田村貴昭衆院議員も同席し、住民説明会の開催や夜間オスプレイ訓練の中止などを求めました。
今回の動きは、地元住民の不安が根強い中で行われているものであり、熊本市東区の住宅地や学校、保育施設が近接する環境を巡って、配備計画への反対や説明要求が高まっています。
長射程ミサイルとは何か、配備の背景
長射程ミサイルとは、射程1,000キロメートル前後の陸上発射ミサイルのことで、敵基地攻撃能力に関連するシステムとされます。これは2025年8月末、防衛省が健軍駐屯地など複数の陸上自衛隊基地への配備計画を明らかにしたもので、国内で生産された改良型「12式地対艦誘導弾能力向上型」が配備対象となっています。この配備は、2022年に閣議決定された安全保障の基本方針に沿い、抑止力強化として位置づけられていますが、地元には説明が十分にされていないとの不満が根強いです。
一般的に自衛隊のミサイルは防衛目的と説明されますが、長射程であることから中国や北朝鮮などの基地を射程に含め得る点が注目されています。国際的にも、日本がこの種の兵器を配備することに対し、近隣国から批判や懸念の声が上がっています。
住民の不安と説明会の要望
熊本市東区は住宅地が広がり、五つの小学校区が健軍駐屯地に近接する人口密集地域です。地元自治会長らは、ミサイル配備計画発表後、防衛省や市に説明会の開催を求めましたが、防衛省側は「現時点で予定はない」と回答しています。住民からは「当然説明会があると思っていた」「不安を払拭するためにも対面での説明が必要だ」という声が聞かれます。
また地域性として、自衛隊員が多く暮らす地域であるため、直接声を上げにくいという意見や、地元コミュニティの人間関係への配慮から訴えづらさを抱える住民の声も報じられています。
一部の市民グループは、健軍商店街で撤回を求めるデモを行うなど、反対の意思表明を強めています。
党側の主張と防衛局の対応
要請に参加した海北由希子氏らは、「日本で初めての長射程ミサイル配備にもかかわらず、住民の説明会すら開かれていない」と訴え、防衛局側の対応を批判しました。防衛局側は説明会の代わりに「問い合わせ窓口の設置」「ウェブサイトでQ&Aや動画を掲載」と繰り返すに留まっています。
覆土式火薬庫の新設を巡っても、防衛局は「老朽化に伴う建て替えで貯蔵量や保安距離は明示できない」と主張しており、地元側の安全面への懸念は払拭されていません。
田村貴昭衆院議員は、官房長官が「健軍駐屯地からミサイルが発射されるわけではない」と述べた過去の発言と、防衛局の「事態の様相に応じて判断する」とするQ&Aに齟齬があると指摘し、「住民に直接説明を行うべきだ」と求めました。
地域の安全と説明の必要性が問われる
長射程ミサイルの配備計画を巡っては、防衛上の抑止力強化を支持する意見と、地元住民の安全や安心が損なわれると懸念する意見とが対立しています。熊本県や熊本市も国に対して丁寧な情報提供や説明を求める考えを示しており、住民への丁寧な説明の重要性が繰り返し指摘されています。
住民説明会を開催するかどうかは今後の論点であり、住民の不安にどう応えるかが地域の信頼関係を築く鍵となるでしょう。