2025-07-15 コメント投稿する ▼
中国系エナジードリンク大手が神戸に本社設立 齋藤知事「兵庫の活性化に期待」も、住民からは慎重論
中国企業「東鵬飲料」が神戸進出 県は経済効果をアピール
兵庫県は、中国・深圳に本社を構える清涼飲料大手「東鵬飲料(集団)股份有限公司」の日本法人「東鵬飲料株式会社」が神戸市内に本社を設立したと発表した。開設は2025年6月で、資本金2億円、従業員数12名を予定。清涼飲料の製造・販売・輸出入などを主な事業内容としている。
発表によれば、今回の誘致は県の産業労働部国際課・経済交流班が主導。齋藤元彦知事の下、「グローバル経済との連携強化」「海外からの投資・立地促進」の一環として実現したもので、兵庫県内企業との製品共同開発や流通連携による地域産業の活性化に期待が寄せられている。
「雇用12人で“活性化”って…大げさじゃない?」
「中国企業との連携、ちゃんと中身見ないと不安」
「神戸って、外資受け入れ多いけど県民への説明不足」
「経済効果はあるだろうけど、安全保障の視点も必要では」
「歓迎するけど、行政がチェック機能を果たすのが前提」
SNSでは、経済効果を期待する声がある一方、対中依存や地政学リスクに対する慎重な意見も多く見られた。
県の説明は「経済活性化」だが、住民視点では不安も
兵庫県は今回の進出を「県内産業と連携した新たな市場形成につながる」と評価している。しかし、その一方で、地域住民のあいだには“歓迎一色”ではない空気もある。
実際、飲料メーカーの進出で直接雇用される人数は12名にとどまり、設備投資や取引規模も現時点では限定的だ。にもかかわらず「県内活性化」と強調する行政の姿勢に、「期待が先行しすぎていないか」との声も上がっている。
また、中国企業の国内展開については、技術流出や経済安全保障への懸念も根強く、過去には土地取得や設備設置を巡りトラブルが報じられたケースもある。住民からは「透明性の高い説明と継続的な監視体制」が求められている。
「共に生きる社会」掲げる県の国際戦略 現実とのバランスが問われる
兵庫県は国際課を中心に「世界の人々と共に生きる国際性豊かな社会」をビジョンとして掲げている。多文化共生や外国人県民支援、外国人材の受け入れ体制整備など、幅広く取り組む姿勢を見せている。
だが、現場レベルでは「生活保護や行政サービスの優先順位」「通訳・支援体制の負荷」「文化摩擦」といった課題も未解決のまま。外国企業の進出や外国人労働者の受け入れ拡大といった政策が、県民に十分な説明と合意形成のないまま進んでいるとの指摘もある。
経済と安全保障のはざまで──県政に求められる説明責任
中国企業の進出に関しては、経済効果と同時に、安全保障の視点が不可欠だ。外資による拠点設置が、製造ノウハウの流出や日本企業への影響を及ぼすリスクは否定できない。
そのためにも、齋藤知事には「経済効果ありき」ではなく、「透明性・法的整合性・地域への波及効果」をセットで示す責任がある。今後、地域住民や県議会がこの問題にどう向き合うかも注目される。