2025-04-10 コメント投稿する ▼
「意見書を渡すだけ」の言い分は通用せず 兵庫県庁で騒動、大学生2人が現行犯逮捕
10日午後3時半ごろ、神戸市中央区の兵庫県庁2号館6階、知事室があるフロアに20歳の大学生2人が無断で侵入し、拡声器で騒ぎ立てた。通報を受けた県警生田署の警察官が、約1時間後にJR元町駅近くで2人を確保し、建造物侵入の容疑で現行犯逮捕した。
大学生の1人は「意見書を提出するために入っただけ」と主張。もう1人も容疑を否認しているが、その言い分は県庁という公的施設での行動として、到底許されるものではない。
静かな行政機関で、突然の騒音
捜査関係者によれば、2人は拡声器を持ち込んで大声をあげ、フロアの職員や来庁者を困惑させた。知事室周辺は通常、機密性の高い会議や公務が行われる場所だ。そこに突然、拡声器で押しかけてくるとなれば、警備や業務に与える影響は計り知れない。
対応にあたった秘書課の職員は、即座に警察に通報。県警が駆けつけたときには、すでに2人は庁舎を出ていたが、元町駅付近で身柄を押さえた。
「意見書提出」は免罪符にならない
学生の1人は「意見書を渡したかった」と語っているが、県庁には来庁者の受付があり、意見を届ける手段は正式に設けられている。今回のように、正当な手続きを踏まず、しかも騒音行為を伴っての侵入は、ただの「抗議」では済まされない。
公共の秩序を乱したことに加え、県庁という公共機関の信用を傷つけた点も看過できない。行政への働きかけがあるにしても、最低限のルールを守ることは、民主主義社会に生きる市民としての責任だ。
大学生の「正義感」が引き起こした無責任な行動
いま、若者の間ではSNSや動画投稿を通じて「自分の声を届けたい」との動きが強まっている。それ自体は歓迎されるべきことだが、方法を誤れば、正義感が一転してただの迷惑行為になる。
今回の2人の行動は、まさにその典型だ。意見を言う自由は尊重されるべきだが、それが公共の場での無断侵入や騒動につながれば、社会からの信頼は得られない。
- 兵庫県庁知事室フロアに大学生2人が無断侵入し、拡声器で騒いだとして現行犯逮捕
- 1人は「意見書提出のため」と主張するも、手続きを踏まない行動は建造物侵入に該当
- 県庁という公的空間での騒動は職員や業務に混乱を招き、厳しい批判の声が上がっている
- 表現の自由を盾にした無秩序な行動に、厳正な対応が求められる