2025-03-26 コメント: 1件 ▼
大阪・関西万博の安全性に疑問 辰巳議員がメタンガスリスクと万博会場の問題を指摘
■ 万博会場でのガス使用に関する安全性の懸念
万博会場である夢洲では、メタンガスの発生による爆発リスクが以前から指摘されており、2024年3月28日には実際にメタンガス爆発が発生しています。このため、会場内での火気使用、特にガスの利用に関しては、安全性が大きな懸念材料となっています。
当初、会場内での火気使用はメタンガスの爆発リスクから原則として禁止されていましたが、例外的にプロパンガスの使用が夢洲1区で認められています。さらに、大阪ガスが夢洲で生ゴミと水素を反応させてメタンガスを生成し、そのメタンガスを迎賓館の厨房で調理に利用する計画も明らかになりました。迎賓館でのガス使用は、万が一の事態が発生した場合のリスクが懸念されています。
万博協会や経済産業省の危機意識の低さも指摘されています。営業参加の飲食店施設での調理は、環境負荷低減の観点から原則ガス使用が不可とされ、IH電気調理器の使用が条件とされています。これは、爆発の懸念からガスを禁止しているわけではないという見解を示しています。
万博協会は、会場内のガス濃度を測定するため、携帯型ガス検知器を多数購入しています。これは、埋立地である万博会場で来場者に安心して過ごしてもらうための措置とされています。夢洲1区でのプロパンガス使用は、有識者への事前確認や助言を受け、協会と出展事業者が適切な管理・運用、定期測定を行うことで認められています。これは法定事項ではありません。
■ 万博への関心の低さと世論調査の結果
世論調査では、大阪・関西万博に行きたいと思わない人が65.3%と、行きたいと思う人の22.0%を大きく上回っており、万博への関心の低さが示されています。経済産業大臣は、パビリオンの内容などの周知が遅れていることが原因の一つと考えていますが、辰巳議員は、万博の内容や夢洲特有の問題が理解されるほど、行きたくない人が増えているのではないかと指摘しています。
■ 夢洲でのメタンガス対策と安全性の確保
大阪ガスは、会場内で製造するグリーン水素と会場内で回収されるCO2を合成してEメタンを製造し、迎賓館の厨房での調理に活用する実証事業を行う予定です。迎賓館はパビリオンワールドにあり、グリーンワールド(夢洲1区)とは状況が異なるとされていますが、安全対策は万全であるとの見解が示されています。
大阪市立環境科学研究センターの報告書によると、近年メタン濃度が高くなかった地点で、今年度高い濃度が検出されており、これは万博のための駐車場などの造成が進められている区域にあるとのことです。子供たちがバスで降り立つ駐車場付近でのガスの危険性が指摘されています。
■ 万博開催地としての適切性に関する批判
辰巳議員は、夢洲のような危険な場所での万博開催を改めて批判し、質問を終えています。万博会場でのメタンガスの安全対策や、来場者の安全確保が重要な課題であることが浮き彫りとなっています。