2025-03-11 コメント投稿する ▼
ふるさと納税制度の見直し求める 辰巳議員、税の公平性や経費の透明性を指摘
■ 税の公平性に関する指摘
辰巳議員は、ふるさと納税による税控除と返礼品の価値が所得に応じて大きく異なることを問題視した。具体的には、年収300万円の単身者が受け取る個人住民税の控除額は2万8,000円で、返礼品の価値は9,000円。一方、年収2,500万円の場合、控除額は85万5,000円、返礼品の価値は28万5,000円に達する。これにより、高額所得者ほど優遇される制度であると指摘した。
これに対し、総務省の寺崎秀俊自治税務局長は、所得に関係なく個人住民税所得割の2割が控除上限であることを認め、制度の優遇性を認識していることを示した。
■ 経費の透明性と規制の不備
さらに、辰巳議員は、ふるさと納税における経費の透明性と規制の不備を指摘した。同制度では、寄付金の50%以内を経費として使用することが許容されているが、返礼品の基準は3割以内とされているものの、送料や仲介サイトへの手数料に関する基準が存在しない。このため、寄付金の半分以上が経費として消費される可能性があり、寄付者の意図に反する結果を招く恐れがある。辰巳議員は、寄付金が最大限に活用されるべきであり、経費の使用に関する明確な基準設定が必要であると強調した。
■ 企業・団体によるパーティー券購入の問題
また、辰巳議員は、ふるさと納税協会が国会議員のパーティー券を購入していたとの報道に触れ、利益相反の可能性を指摘した。これに対し、村上誠一郎総務相は、自身のパーティー券は含まれていないと否定した。しかし、辰巳議員は、企業や団体によるパーティー券購入は利益相反を招く可能性が高いとして、全面的な禁止を求めた。
- ふるさと納税制度は、高額所得者ほど税控除や返礼品で優遇され、税の公平性が損なわれる可能性がある。
- 経費使用に関する基準が不十分で、寄付金の多くが経費として消費される恐れがある。
- 企業・団体によるパーティー券購入は利益相反を招く可能性があり、全面禁止が求められる。