2025-09-25 コメント投稿する ▼
辰巳孝太郎氏が美浜原発視察 老朽化3号機と新増設計画に「無責任」と強い批判
日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員は2025年9月25日、福井県美浜町の美浜原発を視察し、関西電力が11月に再開を予定している新型炉の地質調査や、運転開始から48年が経過する美浜3号機の安全対策について強い懸念を表明しました。 辰巳氏は「仮置き場に無造作に置かれた核のごみは、住民に安心を与えられる状態ではない」と批判しました。
辰巳孝太郎氏、美浜原発の新増設計画に強い懸念
日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員は2025年9月25日、福井県美浜町の美浜原発を視察し、関西電力が11月に再開を予定している新型炉の地質調査や、運転開始から48年が経過する美浜3号機の安全対策について強い懸念を表明しました。視察には堀川あきこ衆院議員、藤野保史元衆院議員らも同行しましたが、発言の中心を担ったのは辰巳氏でした。
老朽化3号機の安全性を疑問視
辰巳氏はまず、美浜3号機の竜巻対策工事に注目しました。この工事では強度不足の告発がありましたが、関西電力は「非破壊検査で問題はない」と説明しています。これに対し辰巳氏は「電力会社自身の検査結果だけで信用できるのか疑問が残る」と指摘し、第三者機関を含めた検証の必要性を強調しました。老朽化した原発を稼働させ続けるリスクを直視すべきだと訴えました。
「強度不足の告発があったのに、問題なしとするだけでは住民は納得できない」
「老朽化原発を動かすこと自体に根本的な危険がある」
「能登半島地震を教訓に、地盤変動への備えを再検討すべきだ」
「核のごみを仮置きのまま放置して新増設を進めるのは無責任だ」
「地元合意をないがしろにする姿勢が信頼を損なっている」
核ごみ問題に厳しい視線
視察では、原発構内に置かれている放射性廃棄物の扱いも確認しました。辰巳氏は「仮置き場に無造作に置かれた核のごみは、住民に安心を与えられる状態ではない」と批判しました。関西電力は2030年ごろに乾式貯蔵施設を運用開始し、2035年末までに県外の中間貯蔵施設へ搬出するとしていますが、その受け入れ先は未定です。辰巳氏は「搬出先も決まっていないまま新増設を進めるのは無責任だ」と断じました。
新増設計画と地震リスク
辰巳氏は、能登半島地震で地盤が4メートル隆起した事例を挙げ、「大地震では地盤が大きく変動する。美浜の地質を過信するのは危険だ」と強調しました。関西電力が進める新増設計画は、老朽化原発を抱えたまま進められるものであり、耐震性や安全性が十分に担保されない限り認められないと主張しました。
政治の責任として原発政策の転換を
視察を終えた辰巳氏は「核のごみの処理も決まらないまま老朽化原発を延命し、新増設を進めることは政治の無責任そのものだ」と語り、原発依存からの転換こそ必要だと訴えました。能登半島地震で明らかになったリスクや核ごみ問題への対応不備を踏まえ、住民の安全を最優先にするエネルギー政策を再構築するよう求めています。