2025-06-11 コメント投稿する ▼
公明党が官房長官にAIへの大規模投資を提言 偽情報・エコーチェンバー対策も強化要望
AIに1兆円級の投資も視野 公明党が官房長官に提言 「人間中心のAI社会」実現へ偽情報対策も要望
公明党が人工知能(AI)の利活用に関する中長期政策の柱を打ち出した。11日、党の「生成系AI利活用検討委員会」(委員長=河西宏一衆院議員)は林芳正官房長官と会談し、AIの開発支援・法整備・教育推進に関する提言を手渡した。今後の国のAI政策を左右する一手となる可能性がある。
提言はAI分野への大規模投資に加え、ネット上の偽情報・誤情報への対応策や「人間中心のAI社会」の理念を明確に打ち出した点でも注目を集めている。
AIファクトリー構想に大規模投資要請
今回の提言の最大の目玉は、AIインフラの中核となる「AIファクトリー」構想への大規模投資だ。提言では、次世代スーパーコンピューター「富岳NEXT」の性能を最大限に活用し、学習計算資源やデータセンター、ネットワークを一体化させた国家規模のAI基盤を整備するよう求めている。
公明党関係者によれば、AIファクトリーには「国家戦略の一環として1兆円規模の公的投資を求める考えもある」という。労働力不足や生産性低下といった日本の構造的課題の“処方箋”として、AIはもはや避けて通れない位置づけになっている。
河西委員長は、「世界は国家主導でAI投資を競っている。日本だけが遅れを取るわけにはいかない」と強調。単なる企業支援や技術育成ではなく、政府自らがリスクと責任を引き受けるべきフェーズに来ているとの認識を示した。
富岳NEXTと聞いてようやく国も本腰か
今さら感あるけど、やらないよりはマシ
インフラ作るなら、地方にも恩恵があるようにしてほしい
NPOやスタートアップにも使わせるべき
1兆円規模?また大企業にだけ回る仕組みになりそうで不安
偽・誤情報へのAI対策 「エコーチェンバー回避」も視野に
提言ではもう一つ、大きな注目点がある。それが「ネット上の偽・誤情報」への対策だ。生成系AIの急速な普及により、デマや偏向情報が増幅されるリスクが高まっているとし、特に「エコーチェンバー現象」への対応が強調された。
これは、自分と同じ意見ばかりを目にする環境により、誤情報であっても信じ込みやすくなる心理的構造を指す。公明党は、このリスクを抑制するために「利用者自身が情報の偏りをコントロールできるアルゴリズムの選択機能を持たせるべき」と提言した。
例えば、SNSや検索エンジンにおいて「多様な意見を自動的に表示させる設定」をユーザーが選択できるようにするなど、システム設計レベルでの対応を求めている。これは表現の自由と情報の信頼性という相反するテーマの中で、あくまで「選択権はユーザーにあるべき」とする現実的な提案とも言える。
これは賛成。偏った情報しか出てこないの本当に危険
SNSのアルゴリズムって、今や立派な“社会インフラ”だもんね
自由と統制のバランス、政治家が考えてるだけマシかも
フェイクニュース対策なら、学校教育にも組み込んでほしい
問題は“誰が偏りと判断するか”ってことなんだよね
「人間中心のAI社会」掲げた理念重視の姿勢
公明党の提言全体には、「人間中心のAI社会」という価値観が貫かれている。生成系AIを含む技術革新は「利便性」だけでなく、「倫理性」「公共性」「責任の所在」が問われる段階に来ているとの認識だ。
とくに、生成AIによるフェイク画像や誤情報の流布、データプライバシー侵害、雇用の代替といった負の側面への懸念を踏まえ、「透明性ある開発」「説明可能な設計」「責任主体の明確化」を国策として強化する必要があるとしている。
林官房長官もこれを受け、「変化の早い分野だが、政府としても丁寧に取り組む」と応じ、今後の制度設計に反映させる意向をにじませた。
今後の論点と課題
今回の提言は、AI推進と情報空間の健全化という二軸を同時に含んでおり、総花的との指摘もある一方で、与党としてバランスを重視した現実的な提言とも受け取れる。ただ、実効性のある制度設計や投資対象の透明性がなければ、単なる“提言の羅列”に終わる可能性もある。
とくにネット上の言論空間に手を入れることには、表現の自由との緊張関係がつきまとう。AIによる「監視社会」への懸念も根強く、利用者の理解と納得を得る丁寧な政策設計が求められるだろう。
ネット上の声
「人間中心」って言葉はいいけど、具体的に誰が守ってくれるの?
投資も大事だけど、義務教育にAIリテラシーを組み込む方が先じゃ?
表現の自由との線引きが曖昧だと、逆に危険
エコーチェンバー対策は、民間もやるべき。国の介入は最後の手段
公明党がここまでAIを押すとはちょっと意外だった