2025-08-24 コメント投稿する ▼
李在明大統領と日韓議連が会談 志位和夫議長が歴史認識と友好の重要性を強調
会場では、両国が抱える歴史問題や地域の安全保障をめぐる意見交換が行われ、日韓関係の新たな方向性を模索する機会となった。 志位和夫議長は、李大統領の訪日を歓迎した上で「相手の立場を理解し、配慮していくことが日韓友好のカギだ」と賛意を示した。 志位議長の発言を受け、李大統領は歴史問題について「前向きに解決されることは両国民にとっても、アジアの平和にとっても良いことだ」と強調。
李在明大統領と日韓議連の会談
来日中の韓国・李在明大統領は24日午前、都内で日韓議員連盟(会長・菅義偉前首相)と会談し、両国関係の重要性と未来志向の協力姿勢を強調した。日本側からは各党代表が参加し、日本共産党の志位和夫議長(同議連顧問)も出席した。会場では、両国が抱える歴史問題や地域の安全保障をめぐる意見交換が行われ、日韓関係の新たな方向性を模索する機会となった。
冒頭、菅会長が歓迎の意を表し、関係発展への期待を示した後、李大統領は「韓日両国は非常に重要な関係にあり、未来志向で関係を発展させたい。難しい課題もあるが、相手の立場を理解し配慮することが協力を確かなものにすると確信している」と述べた。この発言は出席者から肯定的に受け止められた。
SNS上でも会談への注目は高く、
「日本と韓国が協力できれば東アジアの安定につながる」
「未来志向といいつつ歴史問題をどう扱うかが焦点だ」
といった声が寄せられている。
志位議長の発言と歴史認識
志位和夫議長は、李大統領の訪日を歓迎した上で「相手の立場を理解し、配慮していくことが日韓友好のカギだ」と賛意を示した。そして、日韓関係の発展に不可欠な要素として、1990年代に示された三つの重要文書――河野談話(1993年)、村山談話(1995年)、日韓パートナーシップ宣言(1998年)を引き継ぐべきだと主張した。
また、従軍慰安婦や徴用工といった懸案については「被害者の名誉と尊厳の回復が何より大切であり、日本政府は誠意ある対応を行うことが重要」と述べた。さらに東アジアの平和構築に向けて、ASEANや東アジアサミット(EAS)を軸とした多国間協力の重要性を指摘し、日本と韓国が協調して取り組む必要性を強調した。
この発言にはSNSでも、
「歴史を直視することが未来志向の第一歩だ」
「日本が誠意を持って対応しない限り前進はない」
との意見が散見された。
李大統領の応答と日韓関係の展望
志位議長の発言を受け、李大統領は歴史問題について「前向きに解決されることは両国民にとっても、アジアの平和にとっても良いことだ」と強調。「韓国と日本は本当の友人、本当の兄弟になりたいと願っている」と語り、友好深化への強い意欲を示した。
両国は歴史認識をめぐる対立が度々表面化してきたが、今回の発言には相互理解と協力への可能性を見出す姿勢がうかがえる。経済面では相互依存が強まっており、安全保障環境も不透明さを増す中、対話の継続が不可欠であることは関係者の共通認識となっている。
「日韓が協力できれば中国や北朝鮮に対する牽制にもなる」
という指摘もあり、地域全体の安定を左右する要素として注目される。
日韓関係改善に向けた課題と展望
日韓関係は長年、歴史問題に阻まれてきたが、今回の会談は「未来志向」を掲げながらも、過去の解決なくして前進はないことを改めて示す場となった。志位議長が強調したように、被害者の尊厳回復と日本政府の誠意ある対応は不可欠であり、それを経なければ真の信頼構築は難しい。
同時に、経済・安全保障の観点から日韓両国の協力は地域にとって不可欠である。半導体やエネルギー安全保障など、両国が互いに補完し合える分野は多く、ASEANを含めた多国間枠組みでの連携が進めば、地域全体の安定に寄与するだろう。
今回の会談は、日韓が再び「対立」ではなく「協力」を選ぶ契機となるかが問われている。未来志向の合意を現実の政策として実行できるかどうか、今後の両国政府と議会の対応が注目される。