上下水道経営広域化へ国土交通省が新補助制度創設、人口減少と老朽化に対応

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上下水道経営広域化へ国土交通省が新補助制度創設、人口減少と老朽化に対応

人口減少により経営が厳しさを増している市町村の上下水道事業について、国土交通省は複数の自治体による統合・広域化を国主導で進める方針を固めました。 国土交通省は、統合・広域化により4つの主要な効果が期待できるとしています。 一方、下水道事業の広域化事例はこれまでなく、今回の新制度により初の事例が生まれることが期待されています。

人口減少により経営が厳しさを増している市町村の上下水道事業について、国土交通省は複数の自治体による統合・広域化を国主導で進める方針を固めました。来年度、新たな補助制度を創設し、数十万人規模や県単位での統合・広域化を促進します。

現在、全国では上水道の事業者が約3500、下水道は約1500存在しています。しかし、人口減少に伴う利用料収入の減少に加え、資材費や人件費の高騰が重なり、管路の更新が滞る自治体が増えています。全国の水道管の約2割にあたる17.6万キロメートルが40年の法定耐用年数を超えるなど、インフラの老朽化が深刻な問題となっています。

「うちの市も水道料金の値上げ話が出てるけど、これ以上は厳しい」
「人口減ってるのに料金だけ上がるなんて理不得ない」
「広域化で本当に料金安くなるのか心配」
「技術者不足で断水リスクが高まってるって聞いて不安」
「インフラ老朽化、もっと早く対策すべきだった」

新補助制度の概要と支給要件


新たな補助制度は、統合・広域化に伴う浄水場や下水処理場などの建て替え・新設、自治体間の管路の連結などを対象としています。支給割合は上水道が3分の1程度、下水道が2分の1程度となる見通しです。支給要件は「統合・広域化による域内人口が10万人以上」などとする方向で検討が進められています。

国土交通省では、2025年度予算において「上下水道一体効率化・基盤強化推進事業費補助」として1176億円を計上しており、この新制度の関連費用も来年度当初予算案に盛り込む方針です。2024年4月に水道行政が厚生労働省から国土交通省に移管されたことを受け、上下水道一体での効率的な事業実施に向けた取り組みが本格化しています。

広域化がもたらす効果とメリット


国土交通省は、統合・広域化により4つの主要な効果が期待できるとしています。第一に、施設の統廃合による維持・管理費の削減です。第二に、管路の更新・修繕の共同発注による経費削減が見込まれます。第三に、不足する技術職員らの確保が可能になります。第四に、上下水道料金の抑制効果が期待されています。

実際に、複数の自治体による統合・広域化は、上水道では財政難を背景に過去10年で群馬県や香川県などで約10件の実績があります。香川県では2018年に全国初の県内一水道として「香川県広域水道企業団」を設立し、県と16市町が参加して統合を実現しました。この取り組みにより、水源の一元管理や管理体制の強化による安全な水道水の安定供給、事業規模拡大による効率的な人員配置・人材育成が実現されています。

一方、下水道事業の広域化事例はこれまでなく、今回の新制度により初の事例が生まれることが期待されています。群馬県東部では3市5町が群馬東部水道企業団を設立し、検討期間7年を経て2016年に事業を開始しました。このような先進事例は、他の地域での広域化推進の参考となっています。

深刻化する経営課題と人材不足


上下水道事業を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。全国の水道事業の約3分の1において、給水原価が供給単価を上回る原価割れ状態が続いており、経営改善が急務となっています。また、水道事業に従事する技術系職員の約40パーセントが50歳以上という高齢化が進んでおり、技術継承も大きな課題です。

小規模自治体では専門の技術職員が2、3人程度、場合によっては担当者が1人しかいない自治体も存在します。これでは日常の運用管理はもちろん、老朽化した水道管の点検や更新作業を適切に行うことが困難な状況です。人口減少により2070年の日本の人口は現在の4分の3まで減少すると予測される中、限られた人材でインフラを維持管理する必要があり、負担増加は避けられません。

さらに、2021年10月には和歌山市で水管橋の崩落により約6万戸が断水する事故が発生するなど、老朽化による事故リスクも高まっています。このような状況を受け、国土交通省は全ての水道事業者や下水道管理者に対して「上下水道耐震化計画」の策定を要請しており、計画的・集中的な耐震化推進を図っています。

今後の展望と課題


同省幹部は「将来的には人口減少がさらに進み、更新が必要な管路も増える。複数自治体での統合・広域化に加え、民間業者への業務委託や、過疎地での浄化槽の普及なども進めていく必要がある」と述べています。

政府は広域化推進のため、各都道府県に対して2022年度末までに「水道広域化推進プラン」の策定を要請しており、現在47都道府県全てで策定が完了しています。また、下水道事業についても関係4省連名で「広域化・共同化計画」の策定を求めており、全国的な取り組みが進められています。

今回の新補助制度創設により、これまで進展が限定的だった上下水道の広域化が大きく前進することが期待されています。ただし、自治体間の調整や料金体系の統一など、実現に向けては多くの課題もあり、国や都道府県の強力なリーダーシップが求められる状況です。

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2025-11-14 11:37:15(キッシー)

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