多摩タクシー"区域の壁"で住民が犠牲 国交省の硬直対応に批判

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多摩タクシー"区域の壁"で住民が犠牲 国交省の硬直対応に批判

この問題は、古い規制が現代の交通事情に適合しなくなっている典型例として、多摩地域住民の日常生活に深刻な影響を与えています。 現在、多摩地域では北多摩、南多摩、西多摩の3つの営業区域が設定されており、タクシーは発地と着地の両方が区域外の運送を行うことが禁止されています。

自交総連東京地連三多摩ブロックの役員らは2025年11月11日、東京都多摩地域のタクシー営業区域の見直しを求めて国土交通省と意見交換を行いました。日本共産党の山添拓参院議員が同席し、数十年前に設定された営業区域が現在の利用者ニーズと乖離している実態を訴えました。

この問題は、古い規制が現代の交通事情に適合しなくなっている典型例として、多摩地域住民の日常生活に深刻な影響を与えています。

時代遅れの営業区域が利用者に不便を強制


現在、多摩地域では北多摩、南多摩、西多摩の3つの営業区域が設定されており、タクシーは発地と着地の両方が区域外の運送を行うことが禁止されています。しかし、この営業区域は数十年前の交通事情を前提に設定されたもので、現在の住民の移動パターンや生活圏とは大きくかけ離れています。

役員らは具体的な問題として、「利用者を区域外の駅まで運ぶことはできるが、戻ろうとした時にタクシー乗り場が長蛇の列でも行き先が区域外なら乗せることはできない」と説明しました。この結果、空車表示のタクシーが目の前にいるにもかかわらず、利用者は乗車を断られるという理不尽な状況が日常的に発生しています。

特に深刻なのは、利用者がこの複雑な営業区域制度を理解していないため、「空車なのに乗車を求められるがトラブルになることが少なくない」ことです。利用者からすれば明らかな乗車拒否に見える行為が、実際には法的制約によるものという矛盾した状況が続いています。

「空車なのに乗せてもらえない」
「同じ多摩なのになぜ断られるのか」
「法律がおかしいとしか思えない」
「利用者のことを考えているのか疑問」
「不便すぎて他の交通手段を使うしかない」

緊急時対応も機能不全の深刻な実態


さらに深刻なのは、災害など緊急時の対応体制です。現行制度では緊急時に区域外運送が認められる仕組みがあるものの、運輸局からの指示が現場まで行き届かない実情が明らかになっています。

これは災害時や医療緊急時など、住民の生命に関わる重要な局面で、タクシーサービスが機能しない可能性を示しています。特に高齢化が進む多摩地域では、緊急時のタクシー利用は住民の生命線となりますが、区域制限により適切なサービス提供ができない状況は看過できません。

山添拓参院議員の同席により、この問題の政治的重要性が浮き彫りになりました。住民の日常生活に直結する交通サービスが、古い規制により阻害されている現状は、行政の責任が厳しく問われる問題です。

国交省の硬直的対応が改革を阻む


しかし、国土交通省側の対応は極めて消極的でした。同省は「多摩地域の営業区域は事業者数や車両数などから適切と判断している」との従来見解を繰り返し、抜本的な見直しには応じない姿勢を示しました。

この回答は、現場の実態を無視した机上の論理に終始しており、利用者の利便性を軽視した官僚的対応の典型例です。事業者数や車両数といった供給側の論理だけで判断し、住民のニーズや利便性を考慮しない姿勢は、公共交通政策として失格と言わざるを得ません。

緊急時の指示については「運輸局などに話を伝える」と述べるにとどまり、具体的な改善策は示されませんでした。このような場当たり的な対応では、根本的な問題解決は期待できません。

利用者本位の制度改革が急務


多摩地域の営業区域問題は、規制の在り方そのものを問う重要な課題です。現行の3区域制は、旧多摩郡の北多摩郡、南多摩郡、西多摩郡の区分をそのまま踏襲したものですが、現在では市町村合併や都市化により、住民の生活圏は大きく変化しています。

例えば、北多摩と南多摩の境界である多摩川を挟んだ地域では、日常的に川を越えた移動が行われており、営業区域による制限は住民の生活実態と全く合致していません。同様に、西多摩地域と他地域間の移動も頻繁に行われており、現行制度は時代に取り残された遺物となっています。

役員らが「現場の声を受け止め見直しにつなげてほしい」と重ねて求めたのは当然です。利用者の利便に立った見直しこそが、公共交通政策の原点であるべきです。

規制改革で住民生活の向上を


この問題の解決には、思い切った規制改革が必要です。多摩地域全体を一つの営業区域とするか、少なくとも隣接区域間での柔軟な運用を認める制度変更が求められます。

技術的には、現在のGPSシステムにより営業区域の管理は可能であり、運賃体系の調整も十分対応できます。問題は国土交通省の硬直的な行政姿勢にあります。

住民の日常生活に直結する交通サービスを、古い規制で縛り続けることは、行政の使命に反します。国民生活の向上を第一に考え、時代に即した制度改革を断行すべきです。

自交総連の要望は、多摩地域420万人の住民の声を代弁するものです。国土交通省は官僚的な縄張り意識を捨て、利用者本位の政策転換を図るべきです。

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2025-11-14 10:56:41(S.ジジェク)

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