2026-01-16 コメント投稿する ▼
外務省がイラン全土に退避勧告、反政府デモ拡大で危険情報を最高レベルに引き上げ
外務省は2026年1月16日、イラン全土の危険情報を最も高いレベル4の退避勧告に引き上げました。2025年12月28日から続く反政府デモの拡大と、国際航空便の相次ぐ停止や減便を受けた措置です。滞在する日本人に対し、安全な出国が可能な場合は速やかに国外へ退避するよう呼びかけています。
2022年以来の大規模デモに発展
イランでは2025年12月28日、首都テヘランのグランドバザールで商人たちが一斉に店舗を閉鎖したことからデモが始まりました。きっかけはイラン・リアルの急落で、対ドルで1ドル145万リアルと史上最安値を記録し、インフレ率は42パーセントに達していました。
人権活動家通信の集計では、デモ開始から13日間で全国31州のうち27州285カ所以上に拡大し、少なくとも36人が死亡、2076人が逮捕されました。別の報告では死者は65人を超え、拘束者は2300人以上に上るとされています。これは2022年のマフサ・アミニ事件以来、最大規模の騒乱となっています。
当初は経済問題への抗議でしたが、次第に体制批判へと発展しました。デモ参加者は「ハメネイ師に死を」「パフラヴィー朝が戻ってくる」といったスローガンを掲げ、イスラム共和国体制そのものへの不満を表明しています。
「イラン国民が立ち上がった。もう独裁体制は終わりだ」
「外務省の退避勧告は当然。現地の状況は報道以上に深刻らしい」
「インターネットが遮断されてる時点で、政府がどれだけ追い詰められてるかわかる」
「邦人の安全確保が最優先。一刻も早く退避を」
「1979年の革命以来の転換点かもしれない。歴史的瞬間だ」
国際航空便の停止で脱出困難に
外務省が危険レベルをレベル3の渡航中止勧告からレベル4の退避勧告に引き上げた大きな理由は、国際航空便の状況悪化です。イラン各国を結ぶ航空便は便数が大幅に減少し、一部の便は急な運航停止に追い込まれています。
さらに、イラン国内ではインターネットおよび国際電話が使えない、またはつながりにくい状況が続いており、情報収集や連絡が困難になっています。当局は抗議活動の組織化を防ぐため、通信を厳しく制限していると見られます。
外務省は滞在中の邦人に対し「自らの安全確保に努めつつ、安全に出国可能と判断される場合は速やかに国外に退避してください」と呼びかけています。また、困りごとや支援が必要な場合は在イラン日本国大使館に連絡するよう求めています。
周辺国にも注意喚起
外務省はイラン周辺の情勢悪化を受け、アラブ首長国連邦、オマーン、カタールの3カ国に対し、十分な注意を求めるレベル1を新たに発出しました。これらの国には米軍基地があり、イラン情勢の影響を受ける可能性があるためです。
岩屋毅外務大臣は2026年1月17日の記者会見で「邦人保護に最大限の緊張感を持って取り組む」と述べました。政府はイランの在留邦人を安全性が高い地域に誘導しており、国外退避への第三国との協力も検討していることを明らかにしました。
米国の軍事介入の可能性も
イラン情勢が緊迫化する背景には、米国による軍事介入の可能性も指摘されています。米国は2025年6月にイラン核施設への軍事攻撃を実施しており、2026年1月にはベネズエラのマドゥロ政権を転覆させるなど、強硬姿勢を強めています。
イラン当局は「デモの背後に米国とイスラエルがいる」と主張し、米国から攻撃を受ければ米軍基地などに反撃すると警告しています。イスラエルのネタニヤフ首相もイラン攻撃の準備を整えたと伝えられており、中東情勢はさらに緊迫化する可能性があります。
一方、イランは対米交渉の準備があると表明しており、外交による解決の可能性も残されています。1979年のイラン・イスラム革命以来、最大の試練を迎えているイランの動向に、国際社会の注目が集まっています。