2025-12-13 コメント投稿する ▼
米安全保障戦略に外務省幹部懸念表明中国名指し回避北朝鮮言及なし日本困惑
トランプ政権の米国家安全保障戦略に日本政府が懸念表明、外務省幹部は「気になるところがある」と異例の言及をしました。 トランプ政権が2025年12月5日に発表した国家安全保障戦略(NSS)について、日本政府が深刻な懸念を抱いていることが明らかになりました。
外務省幹部が異例の懸念表明
トランプ政権が2025年12月5日に発表した国家安全保障戦略(NSS)について、日本政府が深刻な懸念を抱いていることが明らかになりました。木原稔(きはらみのる)官房長官は同月8日の記者会見でNSSを「トランプ政権が目指す安保政策が明確に示されたものだ」と表向きは評価しましたが、外務省幹部は「われわれが見ても気になるところはある。緊密な意思疎通を図りながら埋めていく」と異例の懸念を表明しています。
高市早苗(たかいちさなえ)政権は2025年末までに国家安保戦略など安保3文書の改定を目指しており、米国との歩調を合わせる必要がありますが、今回は従来のような事前調整が不十分だったことが浮き彫りになっています。外務省幹部の発言は、これまで日米が安保政策策定で進めてきた「役割・任務・能力(RMC)」協議による入念なすり合わせが機能していない現状を示しています。
台湾明記も中国名指しは回避
米NSSはインド太平洋地域を「経済・地政学的な競争の舞台」と位置付け、中国を念頭に「軍事力の優位性を維持することで、台湾を巡る紛争を抑止することが優先事項」と記述しました。政府高官は「米国が第1列島線(九州沖から沖縄、台湾、フィリピン)の守りを重視している表れ」と分析しています。
しかし、日本側が期待していた中国の直接的な名指し批判は見送られました。トランプ大統領が2024年10月に中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席と会談した前後、米中を「G2」と表現するなど中国に融和的な姿勢を示したことへの日本政府内の不安は解消されていません。
「トランプ氏は中国に甘すぎる。本気で対抗する気があるのか不安だ」
「台湾は重要と言いながら、中国を名指しで批判しないのは矛盾している」
「日本だけが前に出て、米国が後退したら大変なことになる」
「習近平との関係を重視しすぎて、同盟国を軽視している」
「米中接近で日本が取り残される可能性がある」
北朝鮮言及なしに困惑
さらに深刻な問題は、米NSSが北朝鮮による核・ミサイル開発に全く言及していないことです。日本にとって最も切迫した脅威である北朝鮮問題が軽視されていることは、日本の安保戦略見直しに大きな影響を与える可能性があります。
これまで日米は北朝鮮の脅威に対する共通認識を基に安保協力を深めてきましたが、米国側の優先順位から北朝鮮が外れることで、拉致問題解決や核・ミサイル問題への対応で日本が孤立する恐れがあります。
防衛費増額圧力は継続
一方で、米NSSは日本などに「防衛費増額を促す必要がある」と明記し、同盟国への負担要求は明確に示されました。高市首相は2024年10月のトランプ氏との会談で防衛費増額方針を伝達していましたが、米国からの圧力は今後も継続する見通しです。
木原官房長官は「防衛力の整備は日本自身の主体的判断に基づいて行うものだ」と強調し、過大な負担を回避する姿勢を示しています。しかし、米国からの具体的な要求水準が不透明な中で、日本独自の判断による防衛費増額の説明は困難な状況です。
日米安保協力の転換点
今回のNSS発表は、戦後日米安保体制の大きな転換点となる可能性があります。従来の価値観を共有する同盟関係から、より実利的・取引的な関係への変化が鮮明になっており、日本は新たな対米戦略の構築を迫られています。
政府は引き続き、米国との緊密な意思疎通を通じて懸念事項の解決を図る方針ですが、トランプ政権の「米国第一主義」が鮮明になる中で、日本の国益を守りつつ同盟関係を維持する難しいバランスが求められています。高市政権にとって、対米関係の再構築は最重要課題の一つとなりそうです。
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