2025-10-23 コメント投稿する ▼
日本政府がラオス地形図整備に6.49億円支援、日本企業機材と衛星画像活用
日本政府は、ラオス人民民主共和国における地形図整備を支援するため、6億4900万円の無償資金協力を実施することを決定しました。 首都ビエンチャンで書簡の署名・交換が行われ、日本企業の測量機材や日本の地球観測衛星の画像を活用してラオスの地形図整備を進めます。 この計画では、日本企業の測量機材や日本の地球観測衛星の画像などを活用することを通じて、ラオスでの地形図整備を支援します。
山岳国家を襲う災害への備え
外務省によると、ラオスは国土の約7割が山岳や丘陵地で占められており、洪水や地すべりなどの自然災害が発生すると人々の生活や社会インフラに深刻な影響がもたらされています。しかし、現在ラオスで使用されている地形図は1950年代から2000年代に作成された古いものが多く、災害時の対応やインフラ整備計画の立案、安定した社会経済開発の大きな制約となっています。
地形図が古すぎて、災害対応にも経済開発にも支障が出ている
ラオスは東南アジアの内陸国で、メコン川流域に位置します。人口は約758万人で、主要産業はサービス業、農業、鉱工業ですが、いまだ後発開発途上国の一つに数えられています。熱帯モンスーン気候に属し、雨期と乾期があり、雨期には洪水などの自然災害が頻発します。
日本の技術で地図を刷新
この支援では、駐ラオス日本国特命全権大使とフォンサムット・アンラワン・ラオス外務副大臣との間で、供与限度額が6億4900万円となる無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の署名・交換が実施されました。正式名称は「地形図整備関連機材及び地理空間データプラットフォーム構築機材の供与」です。
日本の測量技術と衛星画像が、ラオスの未来を支える基盤になる
この計画では、日本企業の測量機材や日本の地球観測衛星の画像などを活用することを通じて、ラオスでの地形図整備を支援します。また、ラオスの関係省庁が地理空間情報を共有するための地理空間データプラットフォームを構築することも目的としています。
国益説明が不可欠な海外支援
日本の地形図整備技術は世界的にも高い評価を受けています。国土地理院が長年培ってきた測量技術や地理空間情報の管理ノウハウは、発展途上国の国土基盤整備に大きく貢献してきました。今回の支援でも、日本の測量機材メーカーや衛星画像提供企業が参画することで、日本企業の海外展開を後押しする効果も期待されます。
日本の税金を使う以上、国民への利益説明は当然の責務だ
しかし、海外への支援を行う際には、日本国民への国益説明が不可欠です。なぜラオスを支援するのか、それが日本にどのような利益をもたらすのか、明確に示す必要があります。単なる人道支援や友好関係の維持だけでなく、日本企業の受注機会創出、資源確保、地政学的な戦略など、具体的な国益を説明しなければポピュリズム外交との批判を免れません。
後発国卒業を目指すラオス
この計画は、ラオスの人々の生命や暮らしを自然災害から守るとともに、同国の後発開発途上国からの卒業及び将来の中高所得国入りに向けた努力を推進するものです。正確な地形図は、道路や橋などのインフラ整備計画を立てる上で不可欠であり、経済発展の基盤となります。
正確な地図があれば、開発計画も災害対策も格段に進む
ラオスは2024年の東南アジア諸国連合の議長国を務めるなど、地域での存在感を高めています。日本とラオスは2024年10月の首脳会談で、2国間関係を包括的・戦略的パートナーシップに格上げしていく方針で一致しました。日本は水力発電の能力強化支援やビエンチャン国際空港のターミナル拡張事業への無償資金協力なども行っており、ラオスとの関係強化を進めています。
地形図整備は地味な支援ですが、国の発展に欠かせない基盤整備です。正確な地形情報があってこそ、効率的なインフラ整備や適切な災害対策が可能になります。日本の技術力を活かした支援として、ラオスの発展に貢献することが期待されます。