2025-08-08 コメント投稿する ▼
小泉進次郎農水相が韓国訪問 日本産水産物輸入再開を要請、7年ぶり日中韓会合も
小泉農水相、韓国訪問で水産物輸入再開を要請へ
小泉進次郎農林水産相は9日から11日まで韓国を訪れ、趙顕外相や宋美玲農林畜産食品相と会談し、福島第1原発事故以降続く一部日本産水産物の輸入停止措置の解除を求める。農林水産省が8日に発表した。今回の訪韓は、7年ぶりに開催される日中韓農水相会合に合わせたもので、家畜伝染病への対応やコロナ禍で停滞していた協力関係の再構築も議題となる。
韓国は2011年の原発事故後、青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の8県からの水産物輸入を全面停止。また、別の8都道県についても放射性物質検査証明書の提出を義務付けている。これが日本の漁業者や輸出業者に長期的な影響を与えてきた。
輸出回復への期待と課題
小泉氏は8日の閣議後会見で「両国間の貿易上の課題を、一日も早く解決できるよう働きかけたい」と述べ、韓国市場の再開放に強い意欲を示した。農水省によれば、2024年の韓国向け水産物輸出額は約280億円で、主な品目はホタテ貝、ブリ、タイ。輸入停止措置が解除されれば、これらの輸出拡大に弾みがつく見込みだ。
しかし、韓国国内では依然として原発事故による海洋汚染への懸念が根強く、政府間交渉だけでなく、消費者への安全性説明や信頼回復が不可欠とされる。特に処理水放出を巡る日韓間の認識の差は依然として大きく、貿易再開には丁寧な説明が求められる。
「もう13年以上経つのに、なぜまだ解除されないのか」
「韓国国内の反発も理解しないと交渉は進まない」
「政治的駆け引きに漁業者が振り回されている」
「処理水の問題と安全な水産物輸出は切り分けてほしい」
「早く普通に売買できる関係に戻ってほしい」
日中韓農水相会合の意義
今回の訪韓では、2018年以来7年ぶりとなる日中韓農水相会合も開催される。会合では家畜伝染病や気候変動による農業被害など、三カ国が共通して抱える課題への連携強化が話し合われる予定だ。新型コロナウイルスの影響で途絶えていた協力関係の再構築も重要なテーマであり、水産物輸入問題だけでなく広範な農業・食料安全保障分野での関係改善が期待される。
今後の見通し
輸入停止措置の解除には、韓国国内の世論や政治状況が大きく影響する。日本政府は科学的データと国際的な基準を示しながら、安全性を訴える方針だが、信頼構築には時間がかかる可能性が高い。
小泉氏の訪韓が直接的な成果をもたらすかは不透明だが、交渉のテーブルを再び開くきっかけとなるかどうかが注目される。漁業関係者からは「結果を出してほしい」との声が強く、今回の訪問が長年の課題解決に向けた第一歩になることが求められている。