2025-11-23 コメント投稿する ▼
小泉防衛相が沖縄で自衛隊家族の窮状訴え環境改善へ決意表明
自衛隊に反対する一部の心ない行動により、隊員の子どもたちや家族まで影響を受けている状況について「必ず変えなければならない」と力強い決意を示しました。
小泉防衛相の沖縄発言 自衛隊家族の窮状に言及し環境改善誓う
小泉進次郎防衛相氏が2024年11月23日、就任後初の沖縄訪問を終えた与那国町で、自衛隊員とその家族が過度な抗議活動により肩身の狭い思いをしている現状に強い危機感を表明しました。自衛隊に反対する一部の心ない行動により、隊員の子どもたちや家族まで影響を受けている状況について「必ず変えなければならない」と力強い決意を示しました。
沖縄における自衛隊への複雑な感情
沖縄では戦後80年近くにわたって米軍基地による様々な事件・事故が繰り返されてきた歴史があります。沖縄の本土復帰から2019年末までの間に航空機関連の事故だけでも811件が発生しています。特に1995年の米兵による12歳少女暴行事件では県民総決起大会に8万5千人が参加し、日米地位協定の見直しや基地の整理統合を求める抗議決議を採択しました。
こうした歴史的背景から、沖縄では軍事基地に対する複雑な感情が根深く残っています。自衛隊についても、宮古島での物資輸送訓練に対する妨害行為があり、訓練の内容を一部変更せざるを得ない状況が発生しています。
「また沖縄が戦場にされるのかと思うと不安でたまらない」
「自衛隊が来てから島の雰囲気が変わった気がする」
「子どもたちに軍事基地のある暮らしを押し付けたくない」
「基地があることで標的にされるんじゃないかと心配」
「平和な島だったのに物騒になった」
自衛隊家族が直面する困難な現実
小泉防衛相は記者団に対し、「自衛隊に反対の考えの一部の心ない行動などにより、隊員の子供たちや家族が肩身の狭い思いをすることがあるという話を聞いた」と説明しました。国民の命と平和な暮らしを守るために尽力している隊員とその家族が、職業を理由に差別的な扱いを受けている実態に強い憤りを示しました。
沖縄県議会では「自衛隊及び隊員とその家族に対する差別的な風潮を改める」決議が可決されましたが、過去には自衛隊員であることを理由に行政サービスの拒否や地域行事への参加を認めない事例があったとされています。現在でも沖縄全島エイサーまつりでの陸上自衛隊第15旅団の参加に対して市民団体が取りやめを求める要請を行うなどの事例が発生しています。
防衛相が示した強い決意と今後の取り組み
小泉防衛相は「彼らは、この国の宝であり、誇りである」と自衛隊員とその家族を称賛し、「過度な抗議活動を含め、一部の心ない行動により、隊員だけでなく、その子どもたちや家族まで、肩身の狭い思いをするような状況を必ず変えなければならない」と明言しました。
今回の沖縄訪問では、22日に宮古島と石垣島で自衛隊部隊の視察や市長らとの面談を行い、23日に与那国島を訪問しました。陸上自衛隊の石垣駐屯地では隊員に加え、その家族や協力団体とも交流し、写真撮影などに応じました。
防衛相は「今後、情報発信や環境づくりなどに全力で取り組みたい」との考えを示し、自衛隊への理解促進と隊員家族の生活環境改善に向けた具体的な取り組みを進める方針を表明しました。自衛隊員とその家族が誇りを持って地域で暮らせる環境の構築が急務となっています。