2025-10-26 コメント投稿する ▼
小泉進次郎防衛相、5類型撤廃推進を表明―安保環境厳しさ強調し国民理解促す
小泉氏は維新との連立合意書に盛り込まれた防衛装備品の輸出ルール見直しについて、「防衛装備移転三原則・運用指針の5類型の撤廃は議論が必要であったことですが」と述べ、撤廃を進める必要性を強調しました。 小泉防衛相は、防衛相就任後の国民への情報発信方針も転換することを明かしました。
防衛相・小泉進次郎が機密情報の重要性を強調 5類型撤廃を推進
小泉進次郎防衛相は2025年10月26日、NHK総合の「日曜討論」に出演し、防衛相就任後に接する機密情報の重要性を強調しました。「毎日、機密、機密。なかなか表では接しないような機微な情報にも触れています」と述べ、これらの情報に触れるほど日本を取り巻く安全保障環境の厳しさを実感していると語りました。小泉氏の発言は、安全保障政策の強化が急務であることを国民に理解してもらう必要性を示唆しています。
高市早苗首相(女性初の首相)が率いる高市内閣は、日本維新の会と「閣外協力」する形での連立政権です。小泉氏は維新との連立合意書に盛り込まれた防衛装備品の輸出ルール見直しについて、「防衛装備移転三原則・運用指針の5類型の撤廃は議論が必要であったことですが」と述べ、撤廃を進める必要性を強調しました。5類型とは、現在の日本の輸出対象を「救難」「輸送」「警戒」「監視」「掃海」の5分野に限定しているルールです。
「安全保障環境が厳しくなっているので、防衛産業育成のためにも装備品輸出は重要だと思う」
「個人的には5類型撤廃で産業の競争力が高まると考えます」
「ただし透明性を保ち国民理解は絶対に必要ですね」
「防衛政策強化は抑止力につながる。賛成です」
「軍需産業が潤うだけでは困る。雇用や地域活性化にどう結びつくのか明確にしてほしい」
安保環境の悪化が背景 地域防衛力増強への対抗
小泉防衛相は「急速に地域の他の国、地域の防衛力の増強が加速度的に進んでいる中では、日本に望ましい安全保障環境を作っていくという観点からこの撤廃は進めていかなければならない」と述べました。この発言は、中国やロシアなどアジア太平洋地域での軍事力増強を念頭に置いたものと解釈されます。自民党と維新の連立合意書では、5類型撤廃を2026年通常国会中に実現すると明記されています。
公明党は連立を離脱し、このルール見直しに慎重な姿勢を示していました。そのため、公明党の離脱により防衛装備移転政策の大胆な見直しが進みやすくなったという背景があります。小泉氏は「国民の皆さんにご理解をいただけるような説明が必要」と、国民への情報発信の重要性も強調しています。政府は防衛装備品の輸出を、日本の安全保障政策と経済成長を支える重要な手段と位置付けており、今後の政策展開が注目されます。
ロシア爆撃機接近で国民への情報発信方針転換
小泉防衛相は、防衛相就任後の国民への情報発信方針も転換することを明かしました。2025年10月24日午前、ロシアのTu95爆撃機2機とSu35戦闘機2機が日本海上空に接近し、新潟県の佐渡島沖付近で日本の領空に沿うように飛行。航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進(緊急発進)で対応しました。小泉氏は「ロシアの爆撃機。これは核を積める爆撃機です。そして戦闘機。これが領空に近づいてきた」と説明し、これまで大臣が発信することはなかった事例を自身のX(旧ツイッター)アカウントを含めて発信する方針を示しました。
「今までなら領空侵犯ではないということで大臣自身が発信をすることはありませんでしたが、わたしのXのアカウントも含めて、今後、国民の皆様になぜこれだけ防衛政策を強化しなければならないのかということをご理解をいただきたい」と述べました。こうした情報発信の転換は、日本を取り巻く厳しい安全保障環境を国民に認識させ、防衛政策強化への理解を深めることが目的と言えます。同時に「自衛隊の仕事をする姿も見て頂きたい」と述べ、防衛力強化の必要性を国民視線で説明する姿勢を示しました。
2025年10月22日の記者会見で小泉防衛相は、防衛装備移転三原則の見直しについて「積極的な検討を求める」と述べており、今後の国会での議論が注目されます。
 
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
                    