2025-10-07 コメント投稿する ▼
小泉進次郎氏、農水相続投打診「なかったです」と明言 高市政権での人事注目
高市早苗氏が自民党総裁に選出されたことを受け、組閣をめぐる人事調整が注目されていますが、小泉氏は現時点で関与していないことを明らかにしました。 記者団から「高市氏との間で、農水大臣としてコメ増産などを引き続き担うような話はあったか」と問われると、小泉氏は「なかったです」と淡々と回答しました。 小泉氏の発言には、そうした政策的リスクへの危機感も表れています。
小泉進次郎氏、農水相続投「なかったです」と明言 高市政権の人事焦点に
農林水産大臣の小泉進次郎氏は7日の記者会見で、次期内閣における続投について「打診はなかったです」と明言しました。高市早苗氏が自民党総裁に選出されたことを受け、組閣をめぐる人事調整が注目されていますが、小泉氏は現時点で関与していないことを明らかにしました。
記者団から「高市氏との間で、農水大臣としてコメ増産などを引き続き担うような話はあったか」と問われると、小泉氏は「なかったです」と淡々と回答しました。さらに「続投の希望を伝えたか」との質問には「そんな僭越なことはいたしません」と述べ、控えめな姿勢を示しました。
小泉氏は、自民党総裁選で高市氏とともに立候補したものの、決選投票で敗れました。敗戦からわずか数日後の会見での発言には、敗者としての礼節と現職閣僚としてのけじめを意識した慎重なトーンが感じられました。
「控えめな否定」に込めたメッセージ
小泉氏は続投を否定する一方で、「コメ騒動を乗り越えてマーケットを安定化させたい」とも語りました。コメの需給混乱を背景に、価格や流通、生産の安定化策を引き続き主導したい意向をにじませました。その発言からは、政局に関わらず政策を優先する現場主義の姿勢がうかがえます。
小泉氏が明言したとおり、現時点で打診がないということは、高市新政権が刷新型人事を想定している可能性があると考えられます。一方で、小泉氏があえて「打診がない」と強調した背景には、組閣前の駆け引きを牽制する意図もあるとみられます。政治評論家の間では「表向きの否定はポスト交渉の常套手段」との見方もあります。
コメ政策の継続と農政の転換点
小泉氏は「生産者が安心してコメを作り、消費者が安心して買える環境をつくりたい」と述べ、食料安全保障の観点からも農政の安定を訴えました。農水省は現在、コメの生産調整や輸出支援策の見直しを進めており、その途上で閣僚交代が起これば、現場に混乱を招くおそれがあります。小泉氏の発言には、そうした政策的リスクへの危機感も表れています。
高市氏の政権運営方針は、農業政策の分野でも大きな見直しが予想されています。補助金制度、土地利用、環境配慮型農業の推進など、多くの課題で方向性が問われる局面にあり、小泉氏が続投するかどうかは、単なる人事問題を超えて農政の将来像を左右します。
政局の「静かな波」
高市政権の発足を前に、自民党内では人事構想をめぐる動きが加速しています。小泉氏のような若手・中堅クラスの処遇は、新総裁がどの層と手を結び、どの層を切るかを示す指標といえます。党内関係者の間では「小泉氏は将来を見据え、いまは沈黙戦術を取っている」との見方も出ています。
高市政権の初閣僚人事が刷新路線となるのか、それとも安定重視に傾くのか。小泉氏の「なかったです」という一言は、その行方を占う象徴的な発言となりました。