2025-09-22 コメント投稿する ▼
小泉進次郎氏 自民党総裁選演説で物価高対策と党再建を強調
また、公定価格や公的支出の見直しも含め、国民の生活に安心と安定を取り戻すことを最優先にするとしています。 供給力・生産力の強化も課題とし、地方にヒト・モノ・カネを呼び込み、中小企業や農業を支援する政策を提示しました。 外交安全保障では3本柱を提示しました。
小泉進次郎氏の総裁選出馬演説を詳しく解説
小泉進次郎氏=衆議院議員は、自由民主党(自民党)総裁選挙に立候補し、石破茂=現職総理・自民党総裁への敬意を示したうえで、自民党再建への決意を語りました。演説は国民との距離感や党の信頼回復に焦点をあて、経済政策、治安対策、外交・安全保障など幅広い政策課題に触れる内容でした。ここでは演説内容を整理し、その意図や背景を詳しく見ていきます。
自民党再建への決意
小泉氏は冒頭、野党との対話を重視して政治を前進させてきた石破総理への感謝を表明しました。そのうえで「自民党を立て直すことが使命だ」と強調し、2009年の野党転落時を引き合いに出しました。当時、谷垣総裁の下で党員が全国で声を集め、信頼回復に努めた経験を「自分の原点」と語りました。
国民の不安に向き合えなかった過去を繰り返さないためにも、国民の声を丁寧に聞く必要があるとし、「解党的出直し」を再度訴えました。期数や序列にとらわれない結束を求め、全員で責任を果たす政党運営を目指すとしました。
「国民の声を聞く力を失ったから信頼を失った」
「解党的出直しが必要だと再び思う」
「全員で役割を果たしていくことが重要だ」
「党内の争いではなく一致点を探すべきだ」
「国民の不安に真正面から向き合う政党に戻したい」
経済政策と物価高対策
小泉氏が最も強調したのは、物価高で生活が苦しいという国民の声への対応です。臨時国会に補正予算を提出し、ガソリン暫定税率廃止や基礎控除の調整などを検討すると表明しました。また、公定価格や公的支出の見直しも含め、国民の生活に安心と安定を取り戻すことを最優先にするとしています。
供給力・生産力の強化も課題とし、地方にヒト・モノ・カネを呼び込み、中小企業や農業を支援する政策を提示しました。AI、半導体、量子技術などの先端産業育成にも触れ、地方を基盤とした成長戦略を描いています。
地方創生と防災・治安対策
小泉氏は地方のインフラ維持、農林水産業支援を通じて「地方に住み続けられる社会」を掲げました。道路や上下水道、教育や医療などの基盤を守り、農業の大規模化やスマート化も進めるとしています。
また、防災庁の設立を来年度に実現すると明言し、首都直下地震や南海トラフ地震への備えを強化します。治安面では外国人労働者問題や匿名型犯罪集団への対応、ストーカー対策などを列挙し、「治安のいい日本を守る」と断言しました。
外交・安全保障への方針
外交安全保障では3本柱を提示しました。
第一に、防衛費対GDP比2%を着実に進め、強い日本を実現すること。
第二に、日米同盟を基軸とした同志国連携の拡大。トランプ大統領との信頼関係構築やクアッド、G7などの枠組みを活用するとしました。
第三に、自由で開かれたインド太平洋の実現。法の支配や民主主義の価値を強調し、拉致問題解決にも全力を尽くすとしました。
さらに憲法改正については、自衛隊の明記を含む4項目を「先送りできない課題」と位置づけ、与野党協議を主導する姿勢を示しました。
まとめ
小泉氏の演説は、自民党再建と国民の声に寄り添う姿勢を強調しつつ、物価高対策を軸に据えた経済政策、防災や治安、外交安全保障まで幅広く網羅するものでした。過去の野党時代の経験を「原点」とし、再び国民の信頼を取り戻すために結束を訴える点に特徴があります。総裁選後に党が一致できるかどうかが最大の焦点となります。