2026-02-01 コメント: 2件 ▼
原口一博氏が政府系ファンドで消費税廃止を提案も現実性に疑問、資源国以外では少数派で財務省は慎重姿勢
減税日本・ゆうこく連合の原口一博共同代表が2026年2月1日までに時事通信のインタビューに応じ、消費税廃止の財源として政府系ファンドの創設を提案しました。 しかし、政府系ファンドの多くは石油などの資源収入を原資としており、資源を持たない日本での実現可能性には疑問符が付きます。 財源については、原口氏は「国債は赤字ではなく、未来への投資だ」と主張し、国債発行を容認する姿勢を示しました。
政府系ファンドで消費税廃止?
減税日本・原口一博氏の財源論に現実性の疑問、「国債は未来への投資」主張も専門家は慎重減税日本・ゆうこく連合の原口一博共同代表が2026年2月1日までに時事通信のインタビューに応じ、消費税廃止の財源として政府系ファンドの創設を提案しました。しかし、政府系ファンドの多くは石油などの資源収入を原資としており、資源を持たない日本での実現可能性には疑問符が付きます。財務省も慎重姿勢を崩しておらず、原口氏の財源論は現実性に乏しいとの指摘が出ています。
消費税廃止一択、財源は政府系ファンド
原口一博氏は時事通信のインタビューで「消費税は廃止一択だ」と強調しました。なお、共同代表の河村たかし氏は「消費税5%、食料品はゼロ」としており、両者の主張は食い違っています。原口氏は「今後すり合わせる」と説明していますが、党の統一公約がないまま選挙戦に突入している状況です。
財源については、原口氏は「国債は赤字ではなく、未来への投資だ」と主張し、国債発行を容認する姿勢を示しました。さらに「世界の主流は、国家が自分で自分に必要なものを得る政府系ファンドだ」として、ソブリン・ウェルス・ファンドの創設を提案しました。
原口氏は「税金で国民をいじめて『責任ある積極財政』と言うのはおかしい」と高市早苗首相の財政政策を批判した上で、政府系ファンドによる運用益を財源に充てることで消費税を廃止できるとの考えを示しました。
政府系ファンドとは何か
ソブリン・ウェルス・ファンドとは、政府が出資する投資ファンドのことです。石油や天然ガスによる収入、外貨準備高を原資とすることが多く、将来世代のためや経済安定化などを目的に運用されています。
世界最大級の政府系ファンドはノルウェー政府年金基金で、約240兆円の資産を持っています。アラブ首長国連邦のアブダビ投資庁、シンガポールのテマセク・ホールディングス、中国の中国投資有限責任公司なども有名です。
2007年には自民党内でも「資産効果で国民を豊かにする議員連盟」が設立され、日本版政府系ファンドの創設が検討されましたが、2008年の金融危機などにより議論は進みませんでした。近年では公明党が参院選のマニフェストに「日本版ソブリン・ウェルス・ファンドの創設」を盛り込んでおり、2025年6月の骨太方針にも「公的部門が保有する資産の有効活用の有用性を検討する」と記載されています。
「政府系ファンドって資源国のものでしょ、日本でできるの?」
「原口さんの言う通り国債で投資すればいいじゃん」
「消費税廃止は賛成だけど財源が本当にあるのか不安」
「国債は未来への投資って無責任すぎる」
「政府系ファンドって運用失敗したらどうするの?」
資源国以外での実現は困難
しかし、専門家は日本での政府系ファンド創設には慎重な見方を示しています。
各国の政府系ファンドは資源による収入が多く、資源を持たない国の場合は外貨準備や年金を運用しており、日本の場合後者にあたります。いわば元手は借金で、運用に伴うリスクは国民にあるという構図が成り立つため、日本の財務省は基本的に反対の立場をとっています。
日本の外貨準備は現在200兆円程度に膨らんでいますが、外貨準備の大半は米国債であり、外貨準備の運用を政府系ファンドに切り替えた場合の債券市場に与える影響は大きいと指摘されています。
また、年金積立金管理運用独立行政法人は人件費削減対象で、高給のファンドマネージャーの採用は困難であり、政府系ファンドの導入には体制見直しの可能性もあります。以上のような理由から、政府系ファンドは資源国以外の先進国では現在のところ少数派です。
大和総研の分析によると、日本版政府系ファンドには「国民の資産を効率的に運用し、その収益を政策の経費に充てることで、税収や国債を補完する新たな財源を確保できる可能性」がある一方、運用リスクや市場への影響、体制整備の課題などが指摘されています。
「国債は未来への投資」に疑問符
原口氏は「国債は赤字ではなく、未来への投資だ」と主張していますが、この考え方にも疑問符が付きます。
日本の国債残高は1000兆円を超えており、財政健全化は喫緊の課題です。原口氏の主張は、国債発行によって政府系ファンドの原資を調達し、その運用益で消費税廃止の財源を賄うというものですが、これは借金で投資を行い、その利益で借金を返すという構図です。
運用がうまくいけば利益が出ますが、運用に失敗すれば国民負担が増えることになります。2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックのような金融危機が発生した場合、政府系ファンドの運用は大きな損失を被る可能性があります。
また、原口氏は長期金利の高騰について「大丈夫だ。国債の安定度を示すCDSは安定している。長期金利の上げ下げだが、市場は化け物みたいなものだから自由にのたうつ。慌てると引っ張られてけがをするので、じっとしておけばいい」と述べていますが、この発言も楽観的すぎるとの指摘があります。
長期金利の上昇は国債の利払い費増加につながり、財政を圧迫します。2026年度予算では国債費が初めて30兆円を超えており、長期金利の上昇は財政健全化をさらに困難にします。
河村氏との主張の食い違いも
減税日本・ゆうこく連合は2026年1月30日に記者会見を開きましたが、党としての統一公約は発表していません。原口氏と河村たかし共同代表がそれぞれの公約を発表する形となっており、消費税政策や憲法改正など主張が異なる政策については「選挙後に調整する」としています。
河村氏は消費税を5%とし、食料品や生活品はゼロとしましたが、原口氏は「廃止一択」です。河村氏は自衛隊の実態に即して憲法改正の必要があるとし、原口氏は現行でも合憲との考えを示しています。
こうした主張の食い違いは、急造政党ならではの課題を浮き彫りにしています。減税日本・ゆうこく連合は政党要件を満たすため、前衆院議員5名(原口一博、河村たかし、鈴木敦、平岩征樹、竹上裕子)が合流して結成されましたが、党としての一体性には疑問符が付きます。
「国会Gメン」再結集は共通認識
ただし、両氏が旧民主党議員時代に取り組んだ公共事業の予算無駄遣いや不正を追及するグループ「国会Gメン」の再結集については、共通認識となっています。
原口氏は「国会Gメンを再結集し、日本版DOGE(政府効率化省)をつくる。理不尽や悪を許さない」と述べており、トランプ政権のイーロン・マスク氏主導の政府効率化省を意識した発言をしています。
選挙後の対応については「『日本独立、日本再興、日本救世』を応援してくれるところとは、どこでも連携する。ただ、今までに悪いことをやっている、統一教会から何かをされている、よその国の影響を受けている、そういう党は駄目だ」と述べ、特定の政党との連携には否定的な姿勢を示しました。
衆院選での議席獲得は不透明
減税日本・ゆうこく連合は2026年衆院選で18名の候補者を擁立していますが、議席獲得は不透明です。
各メディアの情勢調査では、自民党と日本維新の会の与党が300議席超をうかがう勢いで、中道改革連合が伸び悩む中、減税日本・ゆうこく連合についての言及はほとんどありません。
原口氏が立候補する佐賀1区では、自民党の現職との一騎打ちが予想されています。河村氏が立候補する愛知1区では、中道改革連合の元職、自民党の元職、参政党の新人との四つ巴の戦いとなっています。
政府系ファンドによる消費税廃止という原口氏の財源論が、有権者の支持を得られるかどうかは不透明です。現実性に乏しい政策提言は、かえって有権者の不信を招く可能性もあります。
2月8日の投開票結果が注目されます。
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