2025-07-02 コメント投稿する ▼
トランプ氏が日本に関税圧力 政府は安易な譲歩拒否も、農業と自動車交渉の行方に懸念
トランプ氏の“関税圧力”に日本政府はどう動くのか コメと自動車交渉で揺れる日米関係
トランプ氏が日本に不満表明 関税交渉は再び緊張
アメリカのトランプ前大統領が、日本との貿易について再び不満をあらわにしている。FOXニュースでのインタビューでは、日本によるアメリカ車の輸入について「公平ではない」と指摘。さらに自身のSNSでは「日本はわれわれのコメを受け取ろうとしない」と発言し、農産物の輸出にも注文をつけた。
これを受けて、日本政府はアメリカの発信の背景や真意を分析し、次の閣僚レベルの交渉に備える姿勢を強めている。過去にもトランプ氏は交渉前に過激な発言を繰り返し、圧力をかけてきた経緯があることから、今回もその一環と見る向きは多い。
「日本のコメ市場は開け、でもアメ車は買えって…どこが公平なんだ」
「輸出入の話の前にアメリカ車が日本で売れない理由考えて」
「また始まったトランプ式交渉術。言ったもん勝ちの恫喝まがい」
「安易に譲歩したら、農家も自動車産業も死ぬ」
「譲歩しないって言っても、いつも最後は飲まされてるじゃん」
農業は「国の基」 政府内にも警戒感
日本政府はこの発言を受けて、慎重な立場を崩していない。赤澤経済再生担当大臣は「農は国の基であり、生産者が安心して再生産を続けられる環境を守ることが政府の責任」と明言。とくに米の輸入については、「農業を犠牲にするような交渉はしない」と強く釘を刺した。
日本のコメ市場は過去にもWTO協定やFTA(自由貿易協定)交渉で激しく揺れた歴史がある。国内では食料自給率の維持、農村の存続、文化としての稲作など、単なる経済論理では割り切れない要素が絡む。アメリカの強硬な姿勢に押される形で譲歩すれば、農政の根幹が崩れるとの懸念が与野党から広がっている。
政府内で飛び交う“圧力”シナリオ
トランプ氏の一連の発信をどう見るかについて、政府関係者の見方は割れている。一部では「最近まで中東情勢に注目していたが、再び関税カードに戻ってきたのではないか」との分析もあり、国内向けのパフォーマンスとして見なす向きもある。
一方で、交渉の主導権を握るための“圧力戦術”と見る声も強い。「今のうちに日本側を揺さぶっておき、閣僚交渉のテーブルで有利に立とうという狙いがある」とする外交筋の指摘もある。
日本政府としては、次回交渉に向けてトランプ陣営の発言の動向を綿密に追い、国内産業を守るための対抗戦略を固める構えだ。
安易な譲歩は国益を損なう 強気の交渉姿勢を維持できるか
政府は現時点で、「国益を最優先にし、安易に譲歩しない」と明言している。日米交渉は互いの利害が鋭く対立する場面が多く、特に自動車・農業は日本の主要産業だけに、妥協には極めて慎重な姿勢が求められる。
自動車産業はすでにアメリカで現地生産を行っており、「関税で輸出制限をかける意味がない」とする業界の反発も強い。また、農業においては価格下落が続く中で、さらに安価な輸入米が入ってくれば、国内の小規模農家は淘汰される恐れがある。
日本政府にとって必要なのは、単なる“対米配慮”ではなく、戦略的かつ長期的な視点に立った交渉である。選挙を控えるアメリカ側の事情に押されて譲歩を続ければ、結局損をするのは日本国民だ。