石油備蓄を16日から放出・民間15日分と国家1か月分で供給不安に対応

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石油備蓄を16日から放出・民間15日分と国家1か月分で供給不安に対応

政府は2026年3月14日、イラン情勢の長期化を受けて石油備蓄の放出を16日から開始すると発表しました。赤澤亮正経済産業大臣が記者会見で明らかにしたもので、まず民間備蓄15日分を放出し、その後3月下旬ごろから当面1か月分の国家備蓄を放出します。ホルムズ海峡の事実上の封鎖により原油輸送が滞る中、石油製品の安定供給を確保する狙いです。

民間備蓄15日分を16日から放出


赤澤経済産業大臣は会見で、万が一にも石油製品の供給に支障が生じないよう、まずは民間備蓄15日分を放出するとともに、当面1か月分の国家備蓄を3月下旬ごろから放出すると述べました。

日本の石油備蓄は、民間企業が保有する民間備蓄と、国が保有する国家備蓄の2種類があります。民間備蓄は石油精製業者や石油輸入業者に対して法律で義務付けられており、通常70日分程度の備蓄が求められています。国家備蓄は国が直接管理する戦略的な備蓄で、全国10か所の国家石油備蓄基地などに保管されています。

今回の措置は、2026年2月28日に米国とイスラエルがイランに対する攻撃を開始して以降、ホルムズ海峡が事実上封鎖されたことを受けたものです。ホルムズ海峡は世界の石油輸送量の約5分の1が通過する重要な航路で、日本が輸入する原油の9割以上が通過する生命線となっています。

「ガソリン価格がまた上がるのか。備蓄放出で本当に安定するのか」
「イラン情勢が長引けば備蓄も底をつくんじゃないか」

政府は3月11日、高市早苗内閣総理大臣がガソリン価格の激変緩和措置を発表し、原油価格が上昇した場合でも小売価格を全国平均で1リットル当たり170円程度に抑制する方針を示しています。今回の備蓄放出は、こうした価格抑制策を実効性のあるものにするための供給面での対策といえます。

国家備蓄は公式販売価格で譲渡


赤澤大臣は、民間備蓄に続いて放出する国家備蓄について、産油国が公表している1か月前の公式販売価格で譲渡する予定だと明らかにしました。売却先は国内の石油精製事業者を想定していると述べました。

公式販売価格とは、サウジアラビアなどの産油国が毎月公表する原油の基準価格のことです。1か月前の価格を適用することで、足元の原油価格高騰の影響を抑え、石油精製業者が比較的安価に原油を調達できるようにする狙いがあります。

国家備蓄の放出は、通常は国際エネルギー機関の協調放出の枠組みで行われることが多いですが、今回は日本独自の判断で実施します。高市総理大臣は3月2日の衆議院予算委員会で、日本の石油備蓄は現在254日分あると説明していました。このうち国家備蓄は約145日分とされており、今回放出する1か月分は全体の約2割に相当します。

「備蓄を放出するということは、それだけ事態が深刻だということだ」

契約が整い次第、放出する基地などを公表していくとしました。国家石油備蓄基地は北海道の苫小牧東部、青森県のむつ小川原、新潟県の福井、愛知県の知多、三重県の志摩、香川県の志度、福岡県の福岡、長崎県の上五島、鹿児島県の喜入串木野、沖縄県の金武の全国10か所にあり、このうち複数の基地から放出が行われるとみられます。

国際的な備蓄放出の動き


日本の備蓄放出は、国際エネルギー機関が承認した過去最大規模となる4億バレルの緊急備蓄放出の一環として位置づけられています。3月11日に国際エネルギー機関が加盟国に対して備蓄放出を要請したことを受け、各国が協調して対応する形となっています。

米国も戦略石油備蓄から大規模な放出を行う方針を示しており、ドナルド・トランプ大統領は3億から4億バレルの放出が適切との姿勢を示しています。欧州各国や韓国なども備蓄放出を検討しており、国際社会が一体となって原油価格の高騰と供給不安に対応する構えです。

原油価格は3月9日に一時1バレル100ドルを超える水準まで上昇しましたが、各国の備蓄放出方針が明らかになったことで、3月11日には90ドル前後まで下落しました。ただし、イラン情勢の先行きは依然として不透明で、ホルムズ海峡の封鎖が長期化すれば再び価格が急騰するリスクがあります。

「国際協調で備蓄を放出しても、根本的な解決にはならない」

経済界からは歓迎の声も懸念も


石油精製業者からは、備蓄放出により原油調達の不安が和らぐとして歓迎する声が出ています。ある大手石油会社の幹部は、公式販売価格での譲渡により通常の市場価格より安く調達できることは経営面でもプラスだと述べました。

一方で、エネルギー専門家からは、備蓄放出はあくまで時間稼ぎの措置であり、根本的な解決にはならないとの指摘もあります。ホルムズ海峡を通じた原油輸送が回復しなければ、備蓄を使い果たした後にさらに深刻な供給不足に陥る可能性があるためです。

政府は備蓄放出と並行して、中東以外からの原油調達ルートの多様化や、省エネルギー対策の強化、再生可能エネルギーの活用拡大なども進める方針です。高市総理大臣は3月9日の衆議院予算委員会で、チームみらいの高山聡史幹事長の質問に答え、エネルギー安全保障に資する技術の社会実装に向けた取り組みを進めていると述べています。

イラン情勢は3月13日時点でも緊迫した状態が続いており、イランの新最高指導者モジタバ師がホルムズ海峡の封鎖を継続すると表明するなど、事態の早期収束は見通せない状況です。日本のエネルギー安全保障は重大な岐路に立たされており、政府の危機管理能力が問われています。

石油備蓄の放出は国民生活への影響を最小限に抑えるための緊急措置ですが、長期的にはエネルギー調達先の多様化や脱炭素化の推進など、構造的な対策が不可欠です。国際情勢の変化に左右されにくいエネルギー安全保障体制の構築が、今後の大きな課題となります。

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2026-03-13 18:00:40(植村)

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