2025-10-08 コメント投稿する ▼
赤沢亮正氏が退任 米国との不平等合意を残し、高市早苗政権が路線転換へ
高市早苗総裁は、石破政権の経済運営を「官僚主導の過剰譲歩」と総括しており、赤沢氏の更迭はその象徴と見る向きもあります。 高市氏は「国益を最優先に、対等な交渉を取り戻す」と強調しており、赤沢氏の退任はその第一歩ともいえます。 石破政権下での経済政策は、トランプ政権との関係を優先するあまり、国内産業への負担を軽視した面がありました。
赤沢亮正氏、経済再生担当相を退任へ 米国主導の「不平等合意」残して去る
赤沢亮正経済再生担当相が退任する見通しであることが8日、政府関係者への取材で分かりました。石破茂首相の退陣に伴い、高市早苗自民党総裁は赤沢氏を党幹事長代理に起用する方針です。しかし、赤沢氏が米国との間でまとめた関税引き下げ合意は、日本に一方的な負担を強いる内容だったとして、政府内外から強い批判が相次いでいます。
赤沢氏は昨年10月、石破政権の発足に伴って経済再生担当相に就任し、ドナルド・トランプ大統領が掲げた高関税政策に対抗する形で交渉を主導しました。表向きは「相互関税の引き下げ」を成果として強調しましたが、実際には日本側がより大きな譲歩を迫られており、結果的に米国の利益を優先した構図が浮かび上がっています。
日本だけが譲歩した「相互関税引き下げ」
赤沢氏は10回に及ぶ訪米を重ね、トランプ政権のラトニック商務長官と交渉を続けました。その結果、自動車や鉄鋼の関税を15%まで引き下げることで合意しましたが、米国側は同時に日本企業の対米投資5500億ドル(約81兆円)を要求し、日本政府がそれを事実上受け入れる形となりました。
「結局、日本が“買わされた”形だと思う」
「トランプ政権の圧力に屈した交渉だった」
「成果よりも、国益をどれだけ失ったかを見ないといけない」
「アメリカとの信頼は大事だが、対等ではなかった」
「この合意を“成果”と呼ぶのは違う」
SNS上でもこうした批判が相次ぎ、赤沢氏の交渉姿勢に対する不信感が広がっています。
高市政権の人事、路線転換の象徴か
高市早苗総裁は、石破政権の経済運営を「官僚主導の過剰譲歩」と総括しており、赤沢氏の更迭はその象徴と見る向きもあります。経済官庁の一部では「赤沢氏の交渉は政治判断を欠いた」との評価があり、今後は米国依存を脱し、自主的な通商政策を進める方針が検討されています。
高市氏は「国益を最優先に、対等な交渉を取り戻す」と強調しており、赤沢氏の退任はその第一歩ともいえます。もっとも、米国側との信頼関係が一時的に冷え込む可能性もあり、外交再構築には時間がかかるとみられます。
“トランプ頼み外交”の清算なるか
石破政権下での経済政策は、トランプ政権との関係を優先するあまり、国内産業への負担を軽視した面がありました。日本企業が米国市場での優遇を得る代わりに、国内雇用や賃金の引き上げが進まず、地方経済は依然として疲弊しています。
高市政権の課題は、こうした「トランプ頼み外交」からの脱却です。減税や中小企業支援を重視する経済政策への転換が求められており、赤沢氏の退任はその流れの一端を示しています。
政治とは、誰と交渉するか以上に、誰のために交渉するかが問われます。赤沢氏が残した合意は、その問いを改めて突きつけています。国益を守る交渉とは何か――高市政権の経済再建が、その答えを示せるかどうかが焦点です。