2025-06-20 コメント: 1件 ▼
上野賢一郎議員「ポピュリズム」と減税批判 制度論で庶民の声を切り捨てる自民党の傲慢
「ポピュリズム批判」で庶民の声を切り捨てる政治の傲慢
ガソリン税に上乗せされている「当分の間税率」(暫定税率)を廃止する法案が、野党7党により提出され、衆院財務金融委員会で可決された。しかし、自民党の上野賢一郎議員はこれに対し、「わずか3時間の審議で採決に至るのは異常だ」と強く反発。「参院選前のパフォーマンス」「究極のポピュリズム」と野党を批判した。
だが、その姿勢こそが生活苦にあえぐ国民との深い断絶を象徴している。庶民の悲鳴を“選挙目当て”と切り捨てる上野氏の発言は、いまの自民党の姿勢を如実に表している。
生活の現場ではなく「制度の都合」を最優先
上野議員は、「制度上の不備がある」「急すぎる」との論点で法案に強く異を唱えたが、それは“やらない理由”を並べ立てる官僚的な姿勢そのものだ。国民の生活がガソリン価格の高止まりで圧迫されている現状を前にして、「制度設計が整っていないから今回は無理」という言い訳が通じるだろうか。
自民党は過去にも消費税減税を「財源が」として否定してきたが、同じ論法が今回も繰り返された形だ。
「自分たちがやらない理由を見つけるのは天下一品」
「制度不備って、それを整えるのが政治家の仕事でしょ」
沖縄を“人質”にして全国減税を止める理屈
上野氏が「この法案では、沖縄のガソリンが本土より高くなる」と指摘した点は一見もっともらしく聞こえるが、これは全国規模の減税を止める理由にはならない。むしろ、それを理由に全国の国民に負担を強いる構図に、政治の怠慢が透けて見える。
本来なら、「沖縄への個別対策を同時に講じればいい」だけの話だ。制度的不備を盾に、国民全体の恩恵をブロックする行為は、政権与党としての無責任さを露呈している。
「沖縄の人たちを“減税潰しの材料”に使わないでほしい」
“ポピュリズム”というレッテル貼りが示す傲慢
上野氏は野党側を「究極のポピュリズム」と断じた。しかし、それは逆に言えば「国民の声に即応した政策は認めない」と言っているに等しい。減税を求める声は、決して一時的なブームではなく、長年続く生活苦と物価高の結果として噴き出しているものだ。
その声を「選挙前のパフォーマンス」と切って捨てるのは、政治の本分を忘れた驕りであり、制度を盾にした責任逃れにほかならない。
「庶民の減税要求を“ポピュリズム”って、本気で言ってるの?」
本当に“準備不足”だったのは誰か
上野議員は「もっと時間をかけて丁寧に議論すべきだった」とも語ったが、逆に問いたい。なぜ与党はこれまで減税に真剣に取り組んでこなかったのか。なぜ長年の“当分の間”税率を放置してきたのか。
国民が声を上げ、野党が法案を提出し、数時間の審議で可決に至るまでに、与党は何をしていたのか。今さら「拙速だ」と憤ってみせるその姿勢こそ、“準備を怠った政権”の証明ではないか。
「審議時間より、何年も放置してきた自分たちの怠慢を反省すべき」