2026-03-02 コメント投稿する ▼
厚生労働省、ミャンマーと東部ニューギニアで戦没者遺骨収集事業を実施
厚生労働省は2026年3月に実施する戦没者慰霊事業として、ミャンマー戦没者慰霊巡拝、東部ニューギニア現地調査及び遺骨収集、硫黄島戦没者遺骨収集を行うことを発表しました。 厚生労働省によると、第二次世界大戦における海外戦没者は約240万人とされており、このうち約112万柱の遺骨が未収容のまま残されています。
厚生労働省によると、第二次世界大戦における海外戦没者は約240万人とされており、このうち約112万柱の遺骨が未収容のまま残されています。政府は戦没者遺骨収集推進法に基づき、2024年度までを集中実施期間として遺骨収集事業を進めてきましたが、現地の治安情勢や新型コロナウイルス感染症の影響などで作業が遅れている地域も多く、引き続き取り組みを継続しています。
今回の事業では、特に戦没者が多かったミャンマーと東部ニューギニアで、慰霊巡拝と遺骨収集作業を実施します。遺族の高齢化が進む中、戦没者の遺骨を一日でも早く日本に帰還させることが求められています。
東部ニューギニアで推定300柱の遺骨収集へ
東部ニューギニア現地調査及び遺骨収集の第3次派遣団は、2026年3月7日に羽田空港で結団式を行い、パプアニューギニアに向けて出発します。9日には在パプアニューギニア日本国大使館とパプアニューギニア国立博物館を表敬訪問し、10日にはオロ州政府を訪問してオロゲストハウスで保管されている遺骨を受領します。
11日から21日までの間、ブナ、バゴウ、カプラカンボ、サナナンダ、ゴラリなど複数の地点で現地調査と遺骨収集作業を実施します。特にゴラリでは推定300柱の遺骨が埋まっているとされ、集中的な収集作業が予定されています。バゴウやカプラカンボでは遺骨情報10件に基づいて調査を進めます。
収集した遺骨は21日にパプアニューギニア国立博物館で持出許可証を作成し、24日に厚生労働省の出迎え職員に引き渡されて日本に送還されます。その後、DNA鑑定などを経て遺族への返還が進められます。
「戦後80年以上経っても遺骨が残されているのは悲しい」
「遺族の高齢化が進む中、一刻も早く遺骨を帰国させてほしい」
「こういう地道な事業こそ国がしっかり予算をかけるべきだ」
「ジャングルの中での作業は大変だろうが頑張ってほしい」
「戦争の記憶を風化させないためにも重要な取り組みだと思う」
ミャンマーでは慰霊巡拝と追悼式を実施
ミャンマー戦没者慰霊巡拝は3月2日に結団式を行い、4日にバゴー周辺、5日にヤンゴン周辺での巡拝を実施します。5日には合同追悼式が行われ、在ミャンマー日本国大使館への表敬訪問も予定されています。6日には市内の戦跡を視察し、7日に解団式を迎えます。
ミャンマーは第二次世界大戦中、日本軍とイギリス軍が激しく戦った地域で、インパール作戦をはじめとする戦闘で多くの日本兵が命を落としました。厚生労働省の資料によると、ミャンマーでの戦没者は約18万5000人とされており、このうち約12万柱の遺骨が未収容のまま残されています。
ミャンマーでは2021年の軍事クーデター以降、政情が不安定な状況が続いており、遺骨収集作業が困難な状況にあります。今回の慰霊巡拝は、現地情勢を見極めながら実施される予定です。
硫黄島でも遺骨収集継続
硫黄島戦没者遺骨収集の第4次派遣も3月に実施されます。硫黄島は1945年の激戦で約2万1000人の日本兵が戦死しましたが、これまでに収容された遺骨は約1万柱にとどまっており、約1万1000柱が未収容とされています。
硫黄島は現在も自衛隊の基地があり、一般人の立ち入りが制限されています。厚生労働省は自衛隊の協力を得ながら、継続的に遺骨収集作業を進めています。島内には未発見の壕や塹壕が多数残されており、地中レーダーなどの技術を活用した調査も行われています。
戦後81年が経過し、戦争を体験した世代が減少する中、戦没者の遺骨収集と慰霊事業の重要性はますます高まっています。厚生労働省は今後も関係国と協力しながら、一柱でも多くの遺骨を日本に帰還させる方針です。