2025-08-28 コメント投稿する ▼
小渕優子会長らJICA議員連盟、フィリピンでNPO活動を視察 草の根協力の成果と課題
アクションはJICA草の根技術協力の枠組みを通じて、青少年更生指導員の育成プログラムや、児童養護施設の子どもを対象としたライフスキル・トレーニングなどを実施している。 特に注目されたのは、地域の青少年に対する更生指導員育成や、施設で育つ子どもたちに自立の力を養うライフスキル教育である。
小渕優子会長らJICA議員連盟がフィリピンでNPO活動を視察
在フィリピン日本国大使館は8月28日、小渕優子衆議院議員を会長とするJICA議員連盟のメンバーが、マニラ首都圏ナボタス市のタンザ小学校を訪問し、現地で活動するNPO法人アクションの取り組みを視察したと発表した。
アクションはJICA草の根技術協力の枠組みを通じて、青少年更生指導員の育成プログラムや、児童養護施設の子どもを対象としたライフスキル・トレーニングなどを実施している。家庭や地域社会で困難に直面する子どもたちに幅広い支援を提供し、教育・社会参加の機会を広げている団体だ。
「日本の国際協力が子どもたちの笑顔につながっている」
「草の根の支援が本当に地域を変えているのを実感した」
「こうした現場を見て初めて協力の意味が分かる」
「支援の成果を日本の国民にも伝えてほしい」
「一過性ではなく持続的な関係づくりが大切だ」
NPOアクションの活動と地域支援
視察に参加した議員らは、NPOアクションの代表からフィリピン各地での取り組みについて説明を受けた。特に注目されたのは、地域の青少年に対する更生指導員育成や、施設で育つ子どもたちに自立の力を養うライフスキル教育である。これらの活動は、子どもたちが直面する社会的リスクを軽減し、将来的に地域社会に積極的に参加できる基盤をつくるものとして評価されている。
また、現地に派遣されている青年海外協力隊員からは「チカラ・プロジェクト」と題した事業の紹介があった。これは、地域の女性にスキルを提供し、経済的自立を支援する取り組みであり、ジェンダー平等や貧困削減の観点からも意義があるとされた。
小渕会長の評価と国際協力の意義
小渕会長は挨拶の中で「日本の国際協力は草の根レベルにまで届き、社会の多様なニーズに応えることができている。こうした取り組みが日比両国のパートナーシップ強化につながっている」と強調した。
さらに「今回の視察で学んだ内容を参考に、より良い国際協力を進めたい」と述べ、現場視察の意義を確認した。草の根活動を重視する姿勢は、日本のODA政策が単なる資金供与にとどまらず、地域の課題解決を目指すものであることを示している。
国民への説明責任と国際協力の課題
ただし、日本の国際協力においては「支援がどのように国益に結びつくのか」を国民に明確に示すことが不可欠である。今回のような草の根協力は人材育成や地域安定に寄与するが、その成果や効果を分かりやすく国民に報告しなければ「海外への資金支出ばかり」という不満が残る。
国際協力の実効性を高めるためには、援助が相手国の社会にどう還元されたか、さらに日本にどのような利益をもたらしているのかを可視化する必要がある。これを怠れば「ポピュリズム外交」との批判を免れない。小渕会長が述べた「より良い国際協力」を実現するためには、透明性と説明責任の強化が求められる。